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新業態『横浜ドラテン』も月商1,800万円突破! 成功の極意はDREAMON流のチームづくり

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新人教育の大切さを再確認している様子。中途採用の求人募集は、飲食店専門の求人サイト『求人飲食店ドットコム』の利用が多いそう

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「大好き経営」で結束力あるチームを構築

2007年と2013年の「居酒屋甲子園」優勝、2021年の外食アワード受賞など、業界をリードし続けているDREAMON。現在、系列店は55店舗(FC含む)にまで拡大し、2025年もすでに4店舗の出店を計画中である。「100店舗を目指して順調に出店を進めていますが、急ぐことなく、個人店のような結束力を重視しています」と話すのは、人事部部長の鵜飼希美さんだ。

「結束力を高めましょうと言葉を尽くしても、今の時代の子たちには響きにくいものです。そこで『一緒に働く仲間たちが好き』『お店が、会社が大好き』と感じてもらうため、さまざまな工夫をしています」

“DREAMON流チームづくり”の核となるのが、そんな「大好き経営」だ。イベントを通じてスタッフ同士の交流を促進するほか、夢を応援する環境を整えていると鵜飼さんは明かす。

「3月には学生アルバイトの卒業式を開催し、2月には100人超のボウリング大会を開くなど、毎月イベントを実施しています。売上達成時のテーマパークご褒美やMVP表彰の海外旅行もありますが、何より大切なのは『親友をつくれる環境づくり』。趣味や価値観が合う仲間とのつながりを育んでいます」

バスケットボール、ソフトダーツ、筋トレといったサークル活動で「横のつながり」を促進する一方、「縦のつながり」も重視。年に一度の査定面談では、これまでの努力や今後の目標、将来の夢などを、推薦者である上司と共に、同社代表の赤塚元気氏に直接プレゼンする機会が設けられている。

営業開始直前の朝礼。挨拶練習だけでなく売上目標や感謝の意識を共有する

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鵜飼さんが体現するDREAMONの経営理念

鵜飼さんは愛知時代からDREAMONを支えてきた代表の右腕的存在だ。現在は人事部部長だけでなく子会社の代表取締役も兼任。水分量100%の“世界一柔らかい食パン”を武器に、直営2店舗、FC8店舗を展開する人気ベーカリー『One Hundred Bakery』を率いている。

「親が法律事務所を経営していたので法学部に進み、資格も取得しましたが、将来の夢は特にありませんでした。悩んでいたとき、バイト先の店長だった赤塚社長から『夢がないなら、夢を持つ人を応援するのも素晴らしいよ』と言われ、感銘を受けたんです。それで『社長の夢を一番近くで応援しよう』と入社を決意しました」

鵜飼さんのキャリアは約20年前、系列店『炙一丁』でのアルバイトから始まった

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そんな鵜飼さんが『One Hundred Bakery』の経営者として多忙を極めるなか、DREAMONの人事部長としても活躍する背景には、過去の苦い経験がある。

「2014年、恵比寿『Espresso D works』オープン時に、知り合いの社長さんから『カフェ業態はスタッフ教育が不要』と聞き、鵜呑みにしてしまいました。軽い気持ちで挑んだら、全くうまくいかず……。最初から面接をやり直し、勉強会など教育にも力を入れて、業態を立て直したんですよ」

洗練された空間や上質なメニューだけでは飲食店は成り立たない。人材が大切であると痛感した鵜飼さんは「教育や人事が会社の要だと考え、全力を注いでいます」と話す。

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佐藤 潮.

ライター: 佐藤 潮.

ミシュラン三つ星店から河原で捕まえた虫の素揚げまで、15年以上いろいろなグルメ記事を制作。酒場系の本を手掛けることも多く、頑固一徹の大将に怒られた経験も豊富だ。現在、Webのディレクターや広告写真の撮影など仕事の幅が広がっているが、やはりグルメ取材が一番楽しいと感じている。