砂田兄弟の昼業態・渋谷『CHERRY PICK HILLS』。ファミレス×カフェの普遍性に着目
渋谷で爆発的な人気を誇る居酒屋『大人気(おとなげ)』『嚔(アチュー)』を手がける砂田健太・康太兄弟が、新たな挑戦に乗り出した。3店舗目は、オールデイ使えるカフェダイナー『CHERRY PICK HILLS』。彼らがここで目指すものとは? その背景とビジョンに迫る。
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敏腕オーナー兄弟の新業態は渋谷らしいカフェダイナー
流行の発信地、渋谷。食というジャンル一つをとっても、スイーツ、パン、各種専門店から酒場まで、そのトレンドは常に激しく入れ替わりさまざまなムーブメントを起こしてきた。
だがそんな渋谷の街にさえ、大きな変化をほぼ遂げることなく根を張り続けるものがある。ファミレスだ。
「イメージしたのは“渋谷ナイズ”された、ファミレスです。たとえば今、うちの店でハンバーグを食べてくれたお子さんが10年後にまたここで、お酒のアテとして同じハンバーグを楽しんでくれていたら嬉しいですよね」
そう語るのは、4月に渋谷区桜丘町にオープンしたカフェダイナー『CHERRY PICK HILLS』を手がける“砂田兄弟”の弟・砂田康太氏。砂田兄弟といえば、兄・砂田健太氏とともに、開業からほどなくして繁盛店へと駆け上った人気酒場『大人気(おとなげ)』『嚔(アチュー)』のオーナー。これまで居酒屋界隈で手腕を発揮してきた二人だが、3店舗目にしてまったく異なる業態へ乗り出した。
彼らが『CHERRY PICK HILLS』で挑むのは、2000年代のカフェブームを牽引したダイニング系のカフェやファミレスからインスパイアされた、カフェダイナー。メニューにはハンバーグをはじめ、オムライスにトマトパスタなど、まさにファミレスの定番であり日本人なら誰しもが親しみある品々が並ぶ。一方で、経堂のスペシャルティコーヒーロースター『RAW SUGAR ROAST』の豆を使った本格的なエスプレッソドリンクも備え、コーヒーショップとしての役割も充実させた格好だ。
「世代やパーソナリティを問わず、お客様それぞれが自分らしく、オールデイに使えるカフェダイナーを目指しています」と、康太氏。
ハイレベルの「コーヒーショップ」や気軽な「カフェ」、ちょっとした「ノマド・商談の場」としても使え、一人でも家族でもしっかり食事ができる「ダイニング」でもありながら、「レストラン」ほど気取らず、かといって「ファミレス」のようにシステマチックではない——。そのちょうどいい塩梅を探り続けた答えが、ここに詰まっているという。
