14坪で月商700万円の大人居酒屋『飯酒トモエ』。日吉で客単価8,000円の成功戦略
東京に行かなくても、もっと良い店が日吉にある
開業後、しばらくは集客に苦労し、客単価も想定より低空飛行を続けていたが、「来てもらえれば間違いなくファンになってもらえる自信があった」と江川氏。地道な努力で認知度を高め、開業から1年後には損益分岐点を上回った。以降、売上は毎月前年比を更新しているという。
「飲食コンサルタントからは、日吉は渋谷や横浜といった大都市に比べマーケットが小さいため、軌道に乗るまで最低1年はかかると言われました。しかし、予想よりも早く初期投資を回収でき、順調に推移しています」(江川氏)
地曵氏も、「蒲田で営業していた時よりも客層が幅広く、日吉には高単価の業態も受け入れられる土壌がある」と感じているという。
『飯酒トモエ』の成功を受け、新店『ワイン酒場 サンカク』も、周辺エリアでは比較的高めの客単価6,000円から7,000円を目指している。この店の料理も地曵氏が統括しており、キラーコンテンツには「フォアグラ」を据えた。
「価格の安さはそれだけで一つの価値です。しかし、単に安いのではなく、本来は高価なものを安いと感じさせることができたら、それが感動を生み、『また行きたい』という強力な動機づけに繋がります。目指すは『東京に行かなくても、もっと良い店が家の近くにある』という立ち位置の店」と江川氏。今後は、「スタッフが働く環境を整えながら、急ぐことなく着実に店舗展開を進めていきたい」と語り、そのために起業後初めてとなる公の人材募集もスタートした。外部からの風が入ることでどんな新業態が生まれていくのか、今後の展開が楽しみだ。
『飯酒トモエ』
住所/神奈川県横浜市港北区日吉本町1-2-17 B1F
電話番号/045-534-3864
営業時間/17:00~24:00(L.O.23:00)
定休日/不定休
坪数・席数/14坪・22席(カウンター11席、テーブル11席)
