東京都が「食べきりキャンペーン」参加店舗募集中。飲食店が食品ロスを減らすためにできること
東京都が、飲食店での食品ロス削減を目的とした「食べきりキャンペーン」の参加店舗を募集している。キャンペーンの実施は2025年10月下旬から12月頃の予定だ。参加費は無料で、店舗のPRにも繋がるこの取り組み。その詳しい内容と、飲食店にとってのメリットを紐解いていく。
>>飲食店“専門”の求人サイトだから即戦力が見つかる。社員とアルバイトまとめて19,800円で掲載可!
キャンペーンの背景にある都の目標
東京都は、2000年度比で2030年に60%減、2035年に65%減という高い食品ロス削減目標を掲げている。都内で発生する食品ロスの3分の1以上を外食産業が占めるなか、その対策の一環として実施されるのが今回の「食べきりキャンペーン」だ。参加店舗の募集は7月24日から9月5日まで行われ、キャンペーン期間は2025年10月下旬から12月頃の予定。参加費が無料なのも嬉しいポイントだ。
申込み方法は、Webサイト、Eメール、郵送、ファクスの4通り。詳細は「食べきりキャンペーン」の公式サイトで確認できる。
参加店舗が取り組むことは、主に3つ。まず、都から無償で提供されるポスターや卓上ポップといったキャンペーングッズを店内に掲示する。次に、来店のお客へのアンケート協力依頼。そして、お客から食べ残しの持ち帰り希望があった際の、容器の提供だ。
なお、食べ残しの持ち帰りに関しては、食中毒のリスクなどを考慮し、消費者庁の「食べ残し持ち帰り促進ガイドライン」に沿った適切な対応が求められる。衛生管理に関する注意事項を来店客へ丁寧に説明するなど、慎重な運用を心がけたいところだ。
参加のメリットはPR効果とコスト削減
飲食店が「食べきりキャンペーン」に参加する最大のメリットは、まずPR効果だろう。東京都の公式サイトやSNSで参加店舗として紹介されるため、食品ロス削減に取り組む環境配慮型の店として、イメージアップに繋がる可能性がある。
さらに、都から無償提供されるキャンペーングッズには、チラシやステッカーなどに加え、持ち帰り用の容器も含まれる。容器代の負担がないのは、日々の運営においては実にありがたい支援だ。そして、こうした取り組みを通じて店全体で「食べきる・持ち帰る」という意識が定着すれば、食べ残しをはじめ、日々の廃棄コスト削減も期待できる。
食品ロス削減は、環境への配慮だけでなく、飲食店の経営改善にも繋がる重要な取り組みだ。廃棄コストの削減はもちろん、店舗のPRやブランディングにも貢献し得るこの「食べきりキャンペーン」。参加を検討してみてはいかがだろうか。
