“野毛飲み”をけん引するネオ中華『AM:PM』。“映え一辺倒”を脱し月商700万円
「町中華」をコンセプトに、ギャップのある店づくりで差別化
『AM:PM』は、コロナ禍で空いたテナントに、30社のコンペを勝ち抜いて出店した。
「野毛は小さくていい店がたくさんあるけれど、もつ焼きや焼き鳥など似たような業態の店が多く、とくに空間で勝負しているような店はないと感じていました。加えて、ここは野毛の玄関口でもある場所なので、入りやすいきれいな店にしたかった」と高村氏。
業態は町中華に定め、周囲の老舗中華料理店とバッティングしないよう「ネオ中華」を銘打った。空間設計では「外観と店内のギャップ」を重視し、町中華らしからぬファサードでインパクトを高めている。現在、30坪で月商は700万円。平日100人、週末200人を集客する。2軒目、3軒目の利用も多く、客単価は2,500円だ。
本格的なよだれ鶏と餃子を柱に、小皿スタイルで提供
メニューは、よだれ鶏(890円)と餃子(4個340円~)を看板商品に据え、アラカルトのみで34品を揃える。よだれ鶏は、モモ肉かムネ肉を選べ、残ったタレに水餃子(1個130円)やフォー(1玉200円)を追加する食べ方を提案し差別化を図っている。ラー油から自家製し、12種類のスパイスを使った本格的な味わいで、鶏肉はセントラルキッチンで低温調理することで現場の調理負担を和らげている。
その他、「麻辣うずら」や「毛沢東ポテトサラダ」など、中国料理のエッセンスを加えた料理を中心に用意。1人客や、2軒目、3軒目利用も多い野毛という立地に合わせ、1~2人で注文しやすい小皿スタイルで提供する。カウンター内にはグリドルを導入しており、焼きそばやチャーハンの調理はライブ感の演出にもつながっている。

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