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坪月商45万円の二子玉川『ニッポンドウ』。親子丼と牛皿で目指すは「100年続く居酒屋」

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微発砲の日本酒、奈良「風の森ボトル」の各種。720mlが3,080円~、365mlが2,200円

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100年続く店づくりの要は130年以上愛される大衆料理

オープンから4か月が過ぎ、『ニッポンドウ』の坪月商は45万円(10坪)。流行の“映え”を追い求めた1号店「一本堂」の坪月商58万円(13坪)には及ばないが、正統派居酒屋未開の地、二子玉川でのブルーオーシャン戦略は成功しているように映る。とはいえ、開発の余地のある新店だけに、まだのびしろがあるのも事実。

「深谷産・田中農場の濃厚な宝玉卵や、山梨県・富士吉田の製麺所から麺を取り寄せる『吉田のざるうどん』(1,100円)は、趣味のツーリングで見つけてきたもの。そういった産地のわかる良い素材をもっと探し、ネーミングの仕掛けで想像を超えるレシピやメニューを開発し続けたいですね。

ドリンクでは、日本酒メインの店であることが、まだ認知されていないのが課題。開店当初は『地元密着型』をウリにしていたものの、正直それだけだと集客が弱い。今は外部からの目的利用客を増やし、一度外から人気の火をつけたいです。そして『あそこで日本酒を飲みに行こうぜ』という店になれれば、今の月商450万円から600万円に変わると思います」

日本酒好きの店長・藤田氏が仕入れる日本酒を飲み口別に分類。アルコール類の売上は全体の40%

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さらに萩原氏は、遠い100年後を見据えている。

「自分は20軒も30軒も店舗展開するのはできないタイプ。1軒1軒を深く掘り下げていきながら、ここと同じ業態の店をほかの街でもやってみたいです。親子丼と牛皿は、どちらも明治時代に誕生し、130年くらいの歴史があるらしいんですよ。昔から日本人に愛されているロングセラーの料理を主軸に置くことで、きっと100年後も残り続けるはず。自分が死んでも誰かが受け継いでくれれば、日本に生まれた意味があったのかなと……。そう思うとロマンがありますよね」

『ニッポンドウ』が「令和の老舗」と呼ばれる日が訪れるのは、まだまだ先だ。まずは二子玉川で地道に、『ニッポンに産まれて良かったなあ』と共感してくれる良客を増やすことに努める。

『ニッポンドウ』
住所/東京都世田谷区玉川3-15-12 玉川3丁目マンション106
電話番号/03-6447-9080
営業時間/17:00~L.O.22:00(ドリンクL.O.22:30)
定休日/なし
坪・席数/10坪・24席(テーブル13席、カウンター7席、外カウンター4席)
https://www.instagram.com/nippondo_futakotamagawa/

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小林智明

ライター: 小林智明

埼玉県出身。情報誌の編集プロダクションを経て、2006年にライターとして独立。食、旅、スポーツ、エンタメなど多岐にわたり取材・執筆活動を展開中。グルメ取材はラーメン店を中心に計500軒を突破。好きなお酒は辛口純米酒。