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飲み屋街・野毛にパーラー『GESAN』現る! 野毛らしくも“野毛にない”店づくりで一躍人気店に

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レコードプレーヤーは「初めて見た!」という若い客層も多く好評。コーヒーのグラインダーの受け皿には、某ファストフード店のカップが装着されているのも面白い

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幅広い客層にフィットする「尖りすぎず、それでいて遊び心のある」空間

一方、内装やインテリアにも「野毛」を意識した店づくりが随所に見て取れた。

まず、竹山氏が目指した「野毛にないような店」の要素として、ゆっくりとコーヒーが飲める空間であることを前提に、清潔感とポップさを併せ持つ、万人受けするような空間をデザイナーと一緒につくり上げたという。

「女性客が多いだろうという想定はありましたが、一方で男性が一人でも入りやすい余地も残したかったので、いい意味でつくり込みすぎないことを意識しました。店に立つのも男性ですしね(笑)。それに、敷居が高い店にはしたくなかったので、無機質すぎず、おしゃれすぎず、だけどデートでも使えるような店をイメージしました」

デザイナーの前田晃伸氏に作成を依頼した店名ロゴを器やTシャツなどのグッズにも展開しており、物販も好調だ

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逆に「野毛らしい」遊び心は、レトロなレコードプレーヤー、カラフルな包丁、大きすぎるプーマのスニーカーのクッションなどに現れている。思わず「これは何?」とお客が突っ込みたくなるような要素を散りばめることで会話のきっかけをつくり、緊張感をほぐして居心地よく過ごしてもらうことにもつなげているという。

現在、客層は20~30代を中心に女性客が7割を占めるというが、50~60代の男性一人客も多く、一日平均30人ほどが来店。客単価は約2,500円で推移しており、目標月商の200万円を早々にクリアしている。「そもそも野毛にこういう店がないのは需要がないからではないか、という不安がありつつスタートしましたが、徐々に目的客も増えてきて自分たちの目指すスタイルに近づいていると感じます。今後は、より野毛になじんだ店にしていきたい」と竹山氏。「〆はゲサンで」が野毛の定番になる日も、遠くないようだ。

『GESAN』
住所/神奈川県横浜市中区吉田町5-1 第一吉田ビル206
営業時間/火~金16:00~23:00、土日14:00~24:00 
定休日/月曜+不定休
坪・席数/14坪16席(+スタンディング6名)
https://www.instagram.com/gesan_yokohama

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笹木理恵

ライター: 笹木理恵

飲食業界専門誌の編集を経て独立。スイーツ・パンからフレンチ、ラーメンなどまで、食のあらゆるジャンルを担当。飲食専門誌を中心に、一般雑誌やWEB、書籍などで活動している。「All About」「Yahoo!ニュース個人」でも執筆中。 https://foodwriter-rie.com/