三軒茶屋『cafe The SUN LIVES HERE』、年間20万個売る「チルク」と貫くカフェの誇り
2012年、「週末だけの小さなカフェ」として三軒茶屋で産声を上げた、チーズケーキ専門店の『cafe The SUN LIVES HERE(カフェ・ザ・サン・リブズ・ヒア)』。看板商品「CHILK(チルク)」のヒットにより多くのメディアに取り上げられ、その知名度を高めていった。
2021年には世田谷公園横のドーナツ専門店『PARK STORE(パーク・ストア)』、2024年には三軒茶屋駅直結のランドマークタワーに『cafe The SUN LIVES HERE CARROT TOWER店』を出店。そして2025年には同じ三軒茶屋エリアで、シュークリーム専門店『DRIVING CREAM(ドライビング・クリーム)』を始動させた。
手掛けるのは元IT企業勤務で創業当時、飲食店での調理未経験だった相良恭平氏だ。なぜ個人経営からスタートした彼が、看板商品を年間20万個販売するまでに勢力を拡大できたのか。その裏側には、カフェという「時間と場所を売るビジネス」と、製造と流通でスケールする「メーカーとしてのビジネス」の巧みな融合があった。
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カフェを超え「物販」という活路を見出した、瓶入りチーズケーキ「チルク」
相良氏が現在の快進撃を支える基盤を築いたのは、「チルク」という三層の瓶入りチーズケーキだ。この商品は、単なるメニューの一つではない。
「カフェは本来、時間と場所を提供する場所。ですが、客単価と回転数に縛られる飲食店の方程式では、ビジネスとして限界があります。席数という定数に縛られず、テイクアウトや物販、さらには全国へ配送できる商品があれば、席数は無限になる。そう考え、設計段階から冷凍耐性と輸送性を組み込んだのが『チルク』でした」
開発のきっかけは、店に立つ中で耳にした「三茶らしい手土産がない」という地元の人の声だった。当時、三軒茶屋は地名こそ全国区でありながら、その名を冠した土産物は存在しなかったのだ。
「一次産業のない都市における『街らしさ』とは何か。それは上質で上品、かつストリートやカルチャーを感じさせるカフェらしいかっこよさではないかと考えました。三軒茶屋だから三層にしよう。そんな遊び心から生まれた一瓶が、百貨店の催事やEC、そして『世田谷みやげ』としての定着を通じて、街の外から“外貨”を稼ぐ最強のエンジンになったのです」





