坪月商58万円の中目黒『nou』さらに成長中。上昇志向の人材を惹きつける“独自の評価制度”とは?
「優秀な人材ほど、育ったころに独立して辞めてしまう」
飲食店の経営者であれば、一度は直面する人材育成の深いジレンマだ。手塩にかけて育て、ようやく店の主力となった矢先にスタッフが店を去る。そのたびに経営者は頭を抱え、現場は混乱し、またゼロから採用と教育を繰り返すことになる。もはや飲食業界の慢性疾患とも言えるこの問題に、一つの明確な答えを出し、躍進を続ける経営者がいる。
>>飲食店“専門”の求人サイトだから即戦力が見つかる。社員とアルバイトまとめて19,800円で掲載可!
東京・中目黒などで繁盛店を展開する株式会社cielo8の代表・板垣亮氏だ。同社は、スタッフの独立や離職という逆境を「独自の評価システム」と「圧倒的な熱量」で解決に導いている。本記事では、板垣氏のシステマチックながら熱量のある経営哲学を紐解き、飲食店がいかにして強いチームをつくり、人を惹きつけるか、その本質に迫りたい。
知名度ゼロ、裏路地プレハブからの出発。コロナ禍での開業という大逆境
現在、中目黒の『nou』は坪月商58万円の売上を記録し、連日多くの客で賑わっている。さらに、2025年6月に西麻布にオープンした姉妹店『kiso』も、すでに坪月商73万円を売り上げるほどの圧倒的な繁盛店へと成長を遂げた。しかし、その輝かしい実績の裏には、開業当初の苦労と人材面での巨大な壁があった。
そもそも『nou』のスタートは、決して恵まれたものではなかった。2020年7月という、まさにコロナ禍の真っ只中でのオープン。さらに立地は、中目黒駅から少し離れた裏路地にひっそりと佇むプレハブ建物の2階という、飲食店としてはかなりハードな条件での船出であった。
「最初は店自体の知名度がまったくなかったので、人集めには本当に苦労しました。資金的な余裕も潤沢にあったわけではないので、まずは信頼していた後輩のシェフと2人きりでのスタートでした。毎日が手探りで、どうやってお客さまを呼ぶか、どうやって店を回すかで必死でしたね。そこから少しずつ経営が軌道に乗るまでは、求人を出す余裕もなく、ほぼ身内界隈のつながりだけでなんとか人を集めていました」(板垣氏)
逆境に負けじと愚直に提供し続けた質の高い料理とサービスは、確実に来店客の心を掴んでいった。
メディア露出で潮目が変わる。『求人飲食店ドットコム』がもたらした採用の転換点
転機が訪れたのは、世界的レストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』への掲載をはじめ、各メディアでの露出が増え始めたころだった。店舗の認知度が飛躍的に上がるとともに、採用フェーズも劇的な変化を遂げる。そこで大きな威力を発揮し、現在の強固な組織づくりの足がかりとなったのが、飲食特化型の求人媒体の活用だった。
「店の知名度が上がってきたタイミングで、『求人飲食店ドットコム』で募集をかけたんです。すると、それを間口にして優秀な人材からの応募が一気に増えました。本当に驚くほどの反響でしたね。現在のうちの屋台骨を支えてくれている統括シェフをはじめ、『kiso』を任せている料理長や、サービスの要であるソムリエも、スカウト機能や求人募集を見て来てくれました。改めて考えてみると、今うちで活躍してくれているスタッフの大半が、『求人飲食店ドットコム』経由での入社なんですよ」
現在、3店舗で20名強のスタッフを抱える同社だが、人材獲得の要として同サービスが深く機能している。2026年3月1日には、併設の和食業態を『nou HaNaRe』としてリニューアルオープンさせたばかりだが、ここでも求人媒体の力が大いに発揮された。
「募集開始から1か月ほどですが、多くの問い合わせを頂きました。引き続き募集は続けていますが、今回のリニューアルのキーマンが見つかるのではないかと、かなり期待しています。今の『kiso』の料理長も、入社からたった3か月で現在のポジションに抜擢されましたからね。意欲と実力のある人材に出会える確率が格段に上がったと感じています」






