坪月商42万円の新宿御苑前『あずま商店』。沖縄酒場ながら“沖縄感”を封印した逆転発想の店づくり
沖縄要素“ちょい足し”で高付加価値化。580円でも枝豆が人気商品に!
サイドメニューにも沖縄テイストの創作料理を用意しており、その投入の仕方が絶妙だ。
「海ぶどう」(800円)、「島らっきょう」(800円)といった沖縄料理の定番メニューとともに冷菜カテゴリーに並んでいるのが、「シークワーサー香る枝豆」(580円)と「コンビーフとスパムのポテサラ」(680円)。また、〆カテゴリーには「ソーキそば」(900円)、「あーさーそば」(950円)とともに沖縄の珍味であるわたがらすを用いた「わたがらすバター焼きおにぎり」(600円)を投入している。
枝豆、ポテサラ、焼きおにぎりは居酒屋の定番メニュー。そこにシークワーサー、スパム、わたがらすという沖縄食材を組み合わせて商品の個性化を図っており、それが単価アップにも紐づく付加価値アイテムとして機能している点も見逃せない。
「『なんくるないさ~』でも沖縄産の海水塩を用いて冷凍枝豆の付加価値化を図っていますが、それをグレードアップさせたのがシークワーサー香る枝豆です。柑橘系の風味が思った以上に枝豆と相性がよかったことから商品化に至りました。シークワーサーを搾りかけるだけで290円、390円の枝豆が580円で満足していただける商品に早変わりします。定番メニューだと他店と比較しやすく、そこに沖縄のエッセンスをちょい足しすることによってより商品価値が伝わりやすいわけです」(東氏)
2店の価格を比較するとその効果は明確。『なんくるないさ~』の平均皿単価が552円、プライスポイントが380円、680円なのに対し、『あずま商店』では平均皿単価が830円、プライスポイントが800円、900円にアップしている。
ドリンクでもプレミアムな沖縄要素で「差別化&単価UP」
こうした沖縄のエッセンスをプラスしたメニュー戦略は、ドリンクにも取り入れている。「オリオンプレミアム生ビール」(780円)、「生シークワーサーサワー」(600円)、「本日の生搾り柑橘サワー」(680円)がそれだ。
「オリオン ザ・プレミアムの生ビールは都内では沖縄料理店でもほとんど取り扱いがありません。沖縄特産の生シークワーサー、カーブチーなどの柑橘を搾ったサワーもめずらしいですから、それを投入することで、他店にはない明確な差別化と単価アップを実現できます」(東氏)
ドリンクの価格設定は『なんくるないさ~』の平均商品単価が466円、プライスポイントが390円、500円なのに対し、『あずま商店』では平均商品単価が697円、プライスポイントが600円。出店エリア内のドリンク相場を加味した値付けであり、沖縄に紐づくメニューはその単価の納得度を高めるアイテムとして機能している。




