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マナーを守れない迷惑な子連れ客が来店。飲食店としてベストな対応は?

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Photo by iStock.com/yuhirao

子連れ母親と世論、その意識の温度差

年始に初詣のベビーカー自粛のニュースが話題となり、ネットを中心に賛否両論が飛び交ったのは記憶に新しい。筆者は5歳の子どもを持つ母親だが、人であふれかえる場所にベビーカーを引いていくことには抵抗がある。昨年4月、地下鉄半蔵門線九段下駅でベビーカーの引きずり事故もあった。個人的な考えとしては、安全面を考慮するのであれば神社側の対応に理解を示したい。とはいえ、何も知らずその場に行った母親の気持ちを考えると胸が痛いところだ。

2016年に発表された国土交通省の意識調査によると、電車でのベビーカー使用に反対する人は21.1%に上り、電車でのベビーカー使用をうながす「ベビーカーマーク」の認知度は2割程度にとどまることがわかった。

また、平成21年に内閣府政策統括官が海外で子育てをするパパ、ママに調査したところ、海外子育て経験者の多くが「海外の方が赤ちゃんや子連れに優しい社会」であると実感しているという。その理由として「外出時における周囲の人による移動の手伝い」、「妊婦や赤ちゃんへの声掛けや温かいまなざし」などがあげられている。

Photo by iStock.com/kiankhoon

子連れでの来店。どう対応するのがスマート?

ベビーカー問題に限らず、日本の子育てを取り巻く環境はなかなか厳しい。飲食店でも店内で騒ぐ子ども、それを放置する親が度々非難の的となる。さまざまな客層に対応しなければならない飲食店としては、周囲があきらかに迷惑をこうむっている時や、トラブルに発展しそうな場合は一言申し立てたいところだが「ほかのお客様のご迷惑になりますので」という言葉も少し冷たいように感じてしまう。面と向かって注意されると、少なからず胸にしこりが残ってしまうのも事実だろう。

少し極端なケースではあるが、以前ママ友から「子連れで飲食店に行ったとき、子どもが店内で泣き出してしまい、店主に『お金はいらないから出て行って』と頭ごなしに怒鳴られ、それ以来外食をしていない」という話も聞いたことがある。

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逆井マリ

ライター: 逆井マリ

フリーライター。音楽、アニメ、ゲーム、グルメ、カルチャー媒体などに取材記事を執筆。現在の仕事に就く前に、創作居酒屋、イタリアン料理店での業務経験あり。写真は大好きなアイスランドで撮影したもの。