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たむらけんじ流の飲食店経営術「結局は人や」に学ぶ。欲しい人材はロンブー淳?

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芸人だけでなく実業家としての顔も持つたむらけんじさん

タレントのたむらけんじさん(44=よしもとクリエイティブ・エージェンシー)は『炭火焼肉たむら』(本店:大阪市城東区)など、海外を含め9店舗の飲食店を経営(フランチャイズ含む)する実業家としても知られている。芸能人が名前だけを貸すタレントショップとは違い、2006年の1号店のオープンから一貫して自らが経営、今期の年商は3億円を超える見通しだ。2009年には『なぜド素人経営者の焼肉屋は繁盛したのか?』(ワニブックス)を上梓している。お笑い芸人としても高い人気を誇る同氏に経営、特に人材やサービスについて語ってもらった。以下、たむらさんの言葉をそのままお届けする。

タレントショップと違う「全部自分の金、リスク背負ってます」

カルビの向こう側を見た男、日本一面白い焼肉屋のオーナーたむらけんじです。芸人と飲食店というと「社長さんに言われて、名前を貸してお店をやりますねん」って言ってる子をよく聞きます。芸人はあんまりリスクを背負わないけど、大抵は1、2年で終わっちゃいますよね。『炭火焼肉たむら』は違います。僕、全てを全部自分の金でやってるんです。リスク背負ってるんですよ。この店潰れたら全部僕のところに借金が来るんで。背負ってる分、覚悟が違うのかなとは思いますね。フランチャイズもやってますが、全部僕が管理しています。フランチャイズといえども実質的オーナーは僕でというのが条件なんですよ。ですから何かあったら僕が全部責任とります。フランチャイジーのせいにはしません。

店舗経営をしていると「結局は人や」というのを日々実感させられます。企業はもうすべて人、従業員は家族と心底思ってます。最近は会社と従業員もドライな関係が多くなってるようです。それはそれで例えば5年で結果を出して、この会社去りますよって契約は全然悪くないと思うし、そういうことをやりたい人はやればいいと思うんです。僕はやらないだけです。なぜって僕は人が好きなんで。お金やるから、心も通わんと仕事してねっていうことが僕自身もでけへんし、そんなことを働いてくれてる子に言いたくもない。

アルバイトの採用時の面接は、第一声の「声の質」にポイントを置いてます。アントニオ猪木さんが「元気があれば何でもできる」って言ってるのは僕はその通りやと思ってます。面接を全部見たところで分からへんので、一発目の挨拶の声の質と、声のデカさで決めようと。この子がいいか悪いかじゃなくて、採用していいか悪いかを。そこもクリアでけへんかったら、この後、難しいでしょっていうことです。

芸人であればロンブーの淳は経営陣に入れたいですね。頭いいですし、色んなこと考えてますし、型にはとらわれへんようにしてますし。ああいう子と一緒に会社できたら楽しいなと思いますねえ。従業員、アルバイトならパッと「開(ひら)いてる」、シュッとしている子を採用したい。「開いてる」を簡単に言うと明るそうやなとか、そういうことなんですけど明るいだけじゃない、パッと開いている感じ。今、週に1回、街でおばちゃんに声をかけて、その日のうちに一緒に日帰り旅行に行くっていう番組をやってるんですよ(『よーいドン!』たむらけんのいきなり!日帰りツアー=関西テレビ系)。ガチで街を歩いているおばちゃんを探して、2時間とか立つこともあります。それでパッと見た時に「開いている」おばちゃん、おるんです。そういう人はお話も上手、空気も読めるっていう人が多いです。もう感覚ですね。言葉でうまく説明できない感覚。「シュッとしている」は「全体から醸し出されるスマートな印象、切れ味のある鋭い感じ」と本に書きましたけど、要は清潔感です。

スタッフに店の看板の拭き方を指導する様子

バイトに欲しい「森三中」、暴言国会議員は「全然いりません」

女性は愛嬌のある子がいいですね。女性芸人でアルバイトを雇うなら、本では確か…森三中の大島(美幸)? 大島推してましたっけ(笑)? メチャメチャがんばってくれるのは、黒沢(かずこ)の方やけどな。昔も韓国行って「焼肉に合うような、ちょっと辛めの味噌見つけました」って買うてきてくれたりとかね、メッチャええ子なんですよ。対人関係が苦手な子なんで、接客は向いてないかもしれないけど(笑)。人としては大島とか黒沢、好きですねえ。これで村上(知子)の名前を挙げなかったら可哀想やけど。僕、森三中は3人とも大好きなんで。逆にただでもいらん人? 「このハゲ~ッ」の国会議員? そらアルバイトには向かないでしょう、あれだけ自分のことを偉いと思ってる人は(苦笑)。お店はお客様第一ですからね。東大法学部を出てようが、全然いらないです。逆の意味で働いてほしくないのは、ゆりやん(レトリィバァ)とか。もうお客さんが楽しすぎて、いろいろやれとか言われて、バイトが追いつかないと思うんで(笑)。

サービスについては「おかまの目」「おかんの心」「女性の心」が大事やと思うてます。優しく、相手の立場に立ち、ちょっとお節介。女性的にならないとダメやということですね。大雑把では経営はできませんから。接客のキモは「自分がされて気持ちいいことを常にお客さんにもして差し上げる」「できて当然、やって当たり前のサービスに、プラス1の手間を提供する」ということでしょうか。7、8年前、今いくよ・くるよ師匠にウチのお店(当時の南船場店)でご飯を食べていただいたんですが、その時に、いくよ師匠が「ジャスミンティーがほしい」って仰ったんです。ウチはジャスミンティーは置いてなくて。でもバイトの子が機転をきかして、すぐにコンビニに買いに行って出しました。それは素晴らしいなぁと思います。ウチはそれに関して、ある程度予算を持たせて「好きにしていいよ」って言ってあるんで。

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松田 隆

About 松田 隆

青山学院大学大学院法務研究科卒業。スポーツ新聞社に29年余在籍後にフリーランスに。「GPS捜査に関する最高裁大法廷判決の影響」、「台東区のハラール認証取得支援と政教分離問題」等(弁護士ドットコム)のほか、月刊『Voice』(PHP研究所)など雑誌媒体でも執筆。ジャーナリスト松田隆 公式サイト:http://t-matsuda14.com/