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飲食店の食品ロス削減に新たな一手。「フードシェアサービス」に消費者も強い関心示す

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Photo by iStock.com/CHAIWATPHOTOS

まだ十分食べられるのに、売れ残りや食べ残しなどにより廃棄されてしまう「食品ロス」。いまや世界的な問題であり、2015年9月に国連で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)でも、食品廃棄削減が掲げられている。

SDGsとは、2030年までに国際社会が達成すべき目標のこと。貧困を撲滅し持続可能な世界を実現するための17の目標、それらを達成するために169のターゲットが定められている。その目標の一つが「持続可能な生産消費形態を確保する」こと。さらにこのターゲットの1つに、「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる」と提示されているのだ。

このSDGsが追い風となり、世界各国で食品ロス対策が講じられている。たとえば、フランスでは、大型スーパーが売れ残り食品の廃棄処分を法律で禁止。慈善団体への寄付が義務付けられている。アメリカではコーヒーチェーン大手の『スターバックス』が、アメリカ国内の店舗で売れ残った食品を、生活に困窮する人々のために寄付する取り組みを2016年に始めた。

日本はどうか。日本での食品ロスは年間約642万トンにも及ぶ。世界では8億人以上が栄養不足に陥っており、その食糧援助量は世界全体で約320万トン。その約2倍にあたる量を日本では捨てていることになるのだ。いかに「もったいない」ことをしているか、よくわかるだろう。

「もったいない」という言葉の発祥国として、これまで以上の努力が求められる日本。官民さまざまな取り組みが進んでいる。コンビニ大手のファミリーマートでは、店舗から出る食品廃棄物を液体飼料化させてリサイクル。食品ロスの焼却処分量を大幅に削減でき、二酸化炭素が発生せず、地球にもやさしいという。

自治体では、長野県松本市が食品ロス削減を推進する飲食店や事業所などを、「残さず食べよう! 推進店・事業所」として認定するという制度を始めた。同様の取り組みは、九州7県や横浜市などでも「食べきり協力店」事業として進められている。

Photo by iStock.com/Mizina

飲食店ができることは何か

食品ロス削減に向けた行動は、飲食店にも求められている。では、何から始めるべきだろうか。飲食店で多い食品ロスは、客の「食べ残し」と調理過程での「仕込み過ぎ」がほとんど。それぞれにおいて効果的な対策をあげてみよう。

■「食べ残し」対策
「小盛りのメニューをつくる」「ご飯の基本の量を減らして、おかわりを無料にする」など、客が食べきれる量を選べるようにすれば、食べ残しはかなり減るはずだ。また、盛り付けの段階で、食べ残しが見込まれる刺身のつまやパセリなど飾りの量を減らすのも一案。さらに、持ち帰り容器の設置やお持ち帰りの対応も有効だろう。その際は、衛生面への留意や、消費期限など注意事項の説明が必須だ。

■「仕込み過ぎ」対策
適正な仕込み量を把握することが基本。余分に作り過ぎてしまった場合は、次から量を減らすのはもちろん、作り置きをせずに、注文を受けてから調理するオペレーションに変更できないかを検討する。もちろん作り置きは業務効率化を図るうえで必要なので、バランスを見ながら調整していくことが大切だ。また仕込み過ぎによる食品ロスは「原価率」を上昇させる大きな原因になる。「仕込み過ぎ」対策は、経営観点からもぜひ行いたい。

Photo by iStock.com/CHAIWATPHOTOS

飲食店と客をつなぐサービスもスタート

とはいっても、食品ロスをまったくなしにするのは難しい。どうしても過剰に作りすぎたものが出てくることもあるだろう。そこで食品を無駄にしたくない店舗側と、安く食べたい一般ユーザーをWebでつなぐサービスが注目されている。「TABETE」と「Reduce Go」だ。食品ロス対策だけでなく、余った食材の廃棄コスト削減にも役立つ。「フードシェアリング」と呼ばれるこの仕組みは、欧州では浸透しているものの日本ではまだまだ珍しい取り組み。両サービスとも年内のリリースに向けて準備中だという。

■1食ずつ決済することができる「TABETE」
閉店時間や商品の入れ替え時間が近づいて、余剰食品がロスの危機に面したとき、店舗は価格、在庫数、引き取り期限を設定して掲載。ユーザーはそのSOS情報を発見し、電子決済で購入。引き取り期限までに直接店舗に取りに行くと、「処分価格」で食事が受け取れるという仕組みだ。

■月額制で毎日2回まで注文できる「Reduce Go」
ユーザーは、スマホアプリで、周辺のレストランやカフェ、小売店などで余剰食品を提供している店舗を検索し、注文する。月額制がウリで、ユーザーは月額1980円で毎日2回まで受け取ることができる。予想を大きく上回る反響があり、現在は事前登録を一時中断。消費者ニーズの高さがうかがえる。

こうしたサービスを利用するのも食品ロス対策のひとつの手だ。決して他人事ではない問題なので、できることから始めていきたい。

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