飲食店の検索サイトで利用率が高いのは「食べログ」。テスティーが10~30代対象に調査

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アンケートメディアを運営する株式会社テスティーが、飲食店検索の主要4サービスにあたる「食べログ」「ホットペッパーグルメ」「ぐるなび」「Retty」に関する調査を、男女16,007名(10代6,542名、20代4,261名、30代以上5,204名)を対象に実施した。その結果を詳しくご紹介する。
■飲食店検索サービスに関する調査(テスティー調べ)
調査対象:10代以上の男女(テスティーモニター会員)
調査期間:2018年11月21日~11月26日
詳しい調査結果はこちら
グルメ媒体それぞれの特徴が明らかに
テスティーの調査によると、4サービスのうち利用経験(Web版、アプリ版の両方を含む)が多いのは、「食べログ(48.4%)」「ホットペッパーグルメ(38.8%)」「ぐるなび(32.4%)」「Retty(10.8%)」の順だった。利用経験者の男女比率は、いずれのサービスにおいても男性よりも女性の方が高いことがわかった。

飲食店検索4サービス利用経験(テスティー調べ)
サービス別には次のような特徴が明らかになった。
■食べログ
・利用者の内訳は、10代で36.3%、20代で61.9%、30代以上が52.6%で、20代の利用者が圧倒的に多い。
・他の検索サービスは併用せず、「食べログ」一本で検索する利用者が多い。
・利用者の中で会員登録をしている人は約4割で、食べログで予約をしたことがある人は53.0%。
■ホットペッパーグルメ
・利用者の内訳は、10代で26.8%、20代で53.6%、30代以上が41.6%で、20代の利用者が多い。
・4サービスのうち利用者の男女割合の差がもっとも大きく、利用者の中心は女性。
・使う理由として挙げられたのは「特典・クーポンの豊富さ」。
・利用者の約6割は「食べログ」を併用している。
■ぐるなび
・利用者の内訳は、10代で19.0%、20代で40.5%、30代以上が42.6%。利用経験率は年代が上がるにつれ高くなる傾向が見られた。
・利用者の男女割合は男性37.3%、女性32.9%で男性の利用率が高い。
・約8割が「食べログ」を併用している。
■「Retty」
・利用者の内訳は、10代で7.7%、20代で15.4%、30代以上が10.8%で、20代の利用者が多い。
・利用者の男女割合は男性10.1%、女性11.5%でほとんど差はない。
・約8割が「食べログ」「ぐるなび」を、約7割が「ホットペッパーグルメ」を併用している。

各サービス利用者の併用率(テスティー調べ)
利用者が関心があるのは「ユーザー投稿」
「飲食店を探す際に重視するポイント」についての調査も行われた。
最も重視するポイントは、4サービスの利用者共通で1位は「価格帯」、2位は「口コミ」だった。重視するポイントの3位以降はサービスごとに異なり、「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」では「メニューの数・種類」が、「食べログ」「Retty」では「メニュー写真」が3位という結果になった。また、「メニュー写真」は、「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」でも4位に入った。

利用サービス別での気にするポイント(テスティー調べ)
同質問の回答を男女別に見ると、男性は「価格帯」「口コミ」「メニューの数・種類」「アクセス」「メニュー写真」の順に、女性は「価格帯」「口コミ」「メニュー写真」「メニューの数・種類」「アクセス」の順に重視していることがわかった。
特徴的なのは「メニュー写真」を重視するという回答においては男性では5位、女性では3位と差が出たことだ。男性に比べて女性の方が、関心を持って写真を見ていると言えそうだ。
これらの結果からは、利用者は単に店舗情報から店を選んでいるのではなく、「口コミ」「写真」といった「ユーザー投稿」から情報を得ようとしていると言える。

飲食店を探す際に重視するポイント(テスティー調べ)
アプリも重要なツールに
近年、グルメ媒体の多くはWeb版とアプリ版の両方で提供されるようになってきた。4サービスにおいては、Web版を利用する人の方が多い結果になった。しかしアプリ派もおり、男性は女性に比べてアプリ利用率が高いこともわかった。
アプリ別に比べると、「ホットペッパーグルメ」はアプリ利用者が占める割合が高い。「食べログ」はWeb版とアプリ版を合わせた利用率は高いものの、4サービス利用者の中でアプリ利用者の占める割合は最も低かった。

各サービスのWeb/アプリの利用率(テスティー調べ)
テスティーの調査結果からは、それぞれのサービスの特徴や利用者の目的や行動が見えてきた。集客ツールとして自店に合ったグルメ媒体を選ぶのに貴重な情報になりそうだ。
