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飲食店の空いた時間・スペースを有効活用! ロケーションサービスは収益確保に有効?

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写真はイメージ。画像素材:PIXTA

株式会社ダイヤモンドダイニングは2月17日、自社で運営するロケ地検索サイト「Ddロケーション」の事業拡大を発表。同サイトへの掲載店舗を約50ブランド200店舗まで拡大し、テレビドラマや映画、ファッション誌などのロケ地として提供していくという。

同社はこれまでも『キリストンカフェ東京』などの撮影映えする人気店をロケ地として提供。今回の事業強化にあたっては、居酒屋『九州熱中屋』やカフェ『chano-ma』といった店舗を新たに投入し、あらゆる撮影ニーズに応えられるようラインナップを強化するという。発表資料では「ニューノーマル時代にフィットする飲食店の機能拡張の1つとして、店舗営業以外の分野でも店舗活用いただけるロケーション事業を強化したい」とコメントしている。

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「Ddロケーション」に新たに加わった居酒屋『九州熱中屋』

“店内飲食”以外で収益を得ようとする動き

飲食店は新型コロナウイルスの影響により、売上の確保が難しい状況が続いている。これを打破しようと、テイクアウトやデリバリーなど“店内飲食”以外で収益を得ようとする動きが加速。その一環として、店のスペースを貸し出す飲食店、またそれに付随したサービスが増えてきている。

ほかの事業者に店を貸し出す「間貸しビジネス」や、空いている席をコワーキングスペースとして開放する「シェアオフィス」、そしてダイヤモンドダイニングが事業拡大を発表した「ロケーションサービス」もその一つだろう。では、実際にどれぐらいの収益が見込めるのか、ロケーションサービスを例に考えてみたい。

東京都が運営する「東京ロケーションボックス」というサービスがある。撮影可能な飲食店がリスト化されているサービスなのだが、この中で10坪程度の店舗をみると、概ね1時間あたり10,000円前後で店を貸し出している。例えばテレビドラマの撮影で3時間貸し出せば30,000円の収益になるわけだ。もちろん、店の大きさや内装・設備によって値段は自由に設定できるので、撮影映えしそうな店舗であれば、もっと高めの料金設定にしてもいいだろう。

「東京ロケーションボックス」のサイトキャプチャ

ロケ地として登録できるサイト3選

飲食店がロケーションサービスをやる場合、自社ホームページで告知するのもいいが、上で紹介した「東京ロケーションボックス」のようなサービスを活用した方がより集客ができるだろう。最後にいくつか同様のサービスを紹介したい。

■東京ロケーションボックス
東京都が運営するサービスで、現在771軒の飲食店が登録中。映像作品を通して東京の魅力を国内外に広く発信すること、またロケ撮影を活用して地域の活性化を図ることを目的にしている。登録料は無料。

■ロケぶっけん
東京、神奈川、千葉、埼玉の一都三県の飲食店を掲載中。撮影を希望するテレビ局や出版社と撮影日の調整なども行ってくれる。

■ロケフィット
小規模な飲食店も数多く掲載するサービス。撮影時間を最低3時間からに設定しており、まとまった利用料を獲得しやすい。

飲食店がロケーションサービスを行っても、継続的に収益を上げられるかは不確かな部分も多い。空いている時間・スペースを有効に活用するなら、「間貸し」や「シェアオフィス」などほかの方法も検討しつつ、自店にあった活かし方を考えていきたいものだ。

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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