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飲食店のDX・デジタルツール事情を取材。活用状況や導入のメリット、効果的な導入事例

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画像素材:PIXTA

コロナ禍でデジタルツールを活用する飲食店が増加している。もともと導入が進んでいたキャッシュレス決済、また最近は “非接触”を目的にセルフオーダーシステムを導入した店舗もあるだろう。実際に、どれくらいの飲食店がデジタルツールに関心を持ち、導入を進めているのだろうか。

今回は株式会社リクルート・プロダクト統括本部・飲食プロダクトマネジメントユニット・ユニット長であり、「ホットペッパーグルメ」プロデューサーの久保田達也さんを取材。同社が2021年6月に実施した「飲食店経営者のDXに対する興味・関心と導入状況の実態調査」のデータとともに、飲食業界におけるデジタルツールの活用状況や効果的な導入事例をうかがった。

【注目記事】コロナ禍で消費者に求められる飲食店とは? ホットペッパーグルメ外食総研が発表

株式会社リクルート・プロダクト統括本部・飲食プロダクトマネジメントユニット・ユニット長、「ホットペッパーグルメ」プロデューサー・久保田達也さん

コロナ禍で高まるデジタルツール熱。導入率は62.3%

同調査ではまず、飲食店経営者1,473人のデジタルツールの導入状況を調査。すると飲食店経営において、「既にデジタルツールを一つ以上導入している」飲食店経営者は62.3%。過半数を超える店舗が導入していることが明らかになった。この背景について、久保田さんは「コロナ禍の影響は少なからずあると思います」と分析。

デジタルツール導入率の調査。6割以上が一つでもデジタルツールを導入しているという結果に

「コロナ前から飲食業界の人材不足や業務過多などの解決策として、デジタルツールは注目されていました。しかし導入には業務オペレーションを変更する必要があったり、コストがかかったりと障壁があり、導入に抵抗がある店舗も多かったように思います。それがコロナ禍で飲食店を取り巻く状況が大きく変化し、今までの経営のやり方では通用しなくなる中で、問題解決の手段としてデジタルツールへの関心が高まった経営者が一定数いると考えています」

コロナ禍で飲食店は感染症対策、テイクアウトやデリバリーなどの新しい取り組み、コスト削減対策などさまざまな対応に迫られた。その中で業務効率化や感染症対策の一環として、デジタルツールの導入を検討する店舗が増加したと言える。

事実、「コロナ禍(2020年4月以降)におけるDXへの興味・関心の変化」を聞いたアンケートでは、デジタルツールによって暮らしや経営に変革をもたらす「DX(デジタルトランスフォーメーション)」に、「コロナ禍をきっかけに興味・関心を持った」という人は14.3%に上った。決して高い数字とは言えないものの、「コロナ禍前(2020年3月以前)から関心・興味を持っている」という人が16.6%となっていることから、コロナ前後でかなりの人が興味を持ち始めていることがわかる。

「コロナ禍(2020年4月以降)におけるDXへの興味・関心の変化」を聞いたアンケート。興味・関心を持った人が、コロナ禍で増加している

デジタルツールの導入、何がメリット?

「既にデジタルツールを一つ以上導入している」と回答した飲食店経営者の活用しているツールの内訳を見ると、最も多い導入ツールは「キャッシュレス決済」で43.9%。続いて、「自社ホームページの制作」が28.9%、地図アプリに自店を表示させるなどの「ローカルビジネス登録サービスの活用」が26.6%となった。

各デジタルツールの導入状況。「キャッシュレス決済」が最も多い結果となった

全体の導入率は過半数を超えているものの、一つひとつの導入率はまだまだ低いといえるだろう。この要因として「デジタルツールを導入するメリットがまだあまり浸透していないことが背景にあるかと思います」と久保田さんは語る。

感染症防止対策以外にも、飲食店でデジタルツールを活用することにはさまざまなメリットがある。その一つが、人がやらなくてもいい業務を削減できることだ。

「弊社リクルートが提供する0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ『Airレジ』を使用した場合、導入店舗からは『1時間以上かかっていたレジ締めが15分ほどになった』などの声をいただきました。また、やりとりも作成もラクになるシフト管理サービス『Airシフト』を使用した場合、『3時間以上かかっていたシフト作成が30分程度になった』などの声をいただいています。デジタルツールをうまく活用できれば、業務の時間短縮にも繋がるんです」

さらにもう一つ、デジタルツール活用の魅力として重要なのが、データが蓄積できること。蓄積されたデータを活用すれば、経営改善やさらなる業務効率化を期待できる。

「例えば弊社が提供するお店の経営アシスタント『Airメイト』を使っていただくと、『Airレジ』の日々の売上データ、『Airシフト』のスタッフのシフト状況や勤怠実績を集めて分析することができ、1日単位の人件費率が出せるようになります。すると人件費率が高い日などがわかり、削減余地を検討できるようになる。つまり、経営改善に繋げることができるんです。ここがやはり、デジタルツール活用の魅力ではないでしょうか」

コロナ禍がきっかけとなったが、デジタルツール活用はアフターコロナもさまざまな分野で活きてくると言える。

「コロナ禍で思い通りの経営ができていないという方も増えてきたと思います。先の見通しを立てることが難しい状況だからこそ、しっかりデータを蓄積して、分析しながら経営改善を行うことが重要になると考えています」

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竹野愛理

About 竹野愛理

食と文学を愛するライター。飲食店取材、食に関するコラム、書評を執筆のほか、食関連のメディアや書籍にて編集者としても従事。趣味は読書と散歩。本を片手に旅行したり食べ歩きをしたりすることが好き。