「ミシュランガイド京都・大阪＋和歌山2022」発表。三つ星９軒、『菊乃井』は13年連続

質疑応答では、和歌山に関する質問が多く見受けられた

昨年から注目のグリーンスターは3県合計で14軒

昨年から導入された、サステナブルな取り組みに献身的な飲食店を評価する「グリーンスター」の掲載店も見どころだろう。今回は京都・大阪・和歌山の3県合計で14軒の飲食店がグリーンスターとして評価された。以下がその一覧である。

【京都】
『草喰』（二つ星、京都市左京区）
『十五』（ビブグルマン、京都市左京区）
『美山荘』（二つ星、京都市左京区）
『室町 和久傳』（一つ星、京都市中京区）
『高台寺 和久傳』（二つ星、京都市東山区）
『丹』（ビブグルマン、京都市東山区）

【大阪】
『雲鶴』（一つ星、大阪市北区）
『HATSU』（一つ星、大阪市北区）
『柏屋』（三つ星、吹田市）
『寺田』（一つ星、大阪市天王寺区）

【和歌山】
『ヴィラ アイーダ』（二つ星、岩出市）
『キャラバンサライ』（ビブグルマン、田辺市）
『山伏そば 拝庵』（ビブグルマン、田辺市）
『キュッヒェ』（和歌山市）

具体的にどのような点が評価されているのか、いくつか事例の解説があった。例えば、京都市左京区の『十五』は、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに昨年から麦畑や蕎麦畑を始め、循環型農法とフードロス削減に取り組んでいるという。

一方、大阪市北区の『雲鶴』は海の天然資源が枯渇していることを危惧し、水産研究機関と連携して養殖魚の質の向上と普及に尽力。さらに、和歌山県田辺市『キャラバンサライ』は生ごみを堆肥化し、自店の菜園や契約農家の畑に使用。食糧の重量と輸送距離を掛け合わせて算出する「フードマイレージ」がかからない野菜を作ることを心掛けているそうだ。

グリーンスター評価を受ける飲食店が徐々に増えつつある中で、本城氏は「サステナブルな取り組み、アイデアが毎年増えているように感じます。今後もグリーンスターの掲載店は増えていくと思いますし、増えていくことを希望しています」と総括した。

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グリーンスターについて解説する本城氏

日本国内の『ミシュランガイド』に掲載された都道府県は、半数以上に上っている。そんな中、「日本各地のガイドを出版する予定はあるのか」という質問に対して、本城氏は「我々はいろんな可能性があると考えております。日本には紹介したい地域、食文化がたくさんあるので、これからもいろいろな観点から検討していきたい」とコメント。コロナ禍で未だ厳しい状況は続くが、まだまだ進化を続ける日本の飲食業界に、今後も期待したい。

■二つ星以上の評価を受けた店舗
【京都府】
三つ星（★★★）
『瓢亭』（京都市左京区）
『一子相伝 なかむら』（京都市中京区）
『祇園 さゝ木』（京都市東山区）
『菊乃井 本店』（京都市東山区）
『前田』（京都市東山区）
『未在』（京都市東山区）

二つ星（★★）
『御料理 光安』（京都市上京区）
『京天神 野口』（京都市上京区）
『有職料理 萬亀楼』（京都市上京区）
『おたぎ』（京都市北区）
『京懐石 吉泉』（京都市左京区）
『草喰』（京都市左京区）
『美山荘』（京都市左京区）
『緒方』（京都市下京区）
『菊乃井 露庵』（京都市下京区）
『和ごころ泉』（京都市下京区）
『割烹 千ひろ』（京都市東山区）
『祇園 大渡』（京都市東山区）
『祇園 にしかわ』（京都市東山区）
『祇園 又吉』（京都市東山区）
『祇園 丸山』（京都市東山区）
『建仁寺 祇園 丸山』（京都市東山区）
『高台寺 和久傳』（京都市東山区）
『新門前 米村』（京都市東山区）
『炭火割烹 いふき』（京都市東山区）

【大阪府】
三つ星（★★★）
『太庵』（大阪市中央区）
『HAJIME』（大阪市西区）
『柏屋』（吹田市）

二つ星（★★）
『カハラ』（大阪市北区）
『弧柳』（大阪市北区）
『寿し芳』（大阪市北区）
『天神橋 青木』（大阪市北区）
『ぬま田』（大阪市北区）
『宮本』（大阪市北区）
『Fujiya 1935』（大阪市中央区）
『本湖月』（大阪市中央区）
『ラ・シーム』（大阪市中央区）
『鮨 原正』（大阪市天王寺区）
『旬彩天 つちや』（吹田市）

【和歌山】
二つ星（★★）
『ヴィラ アイーダ』（岩出市）
『鮨 義心』（和歌山市）