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飲食店の「人手不足」が深刻化、6割がアルバイト不足に。“求人増加”で人材争奪戦も

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画像素材:PIXTA

緊急事態宣言やまん延防止措置が解除されるなど、全国で人流抑制策が緩和されつつある中、飲食店では人手不足が問題となっている。今回は、人手不足に対する企業の見解について調査したデータと、求人広告掲載件数の集計データから、飲食業界の現状を見ていきたい。

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居酒屋など飲食店の6割以上でアルバイト・パートが不足

帝国データバンクは、人手不足に対する企業の見解について調査を実施。調査は2021年10月18日~31日の期間、全国の2万4,052社を対象に行い、そのうち47.1%の1万1,332社から有効回答を得た。

調査の結果、アルバイトやパートなどの非正社員が不足している企業は25.1%となり、個人消費関連の業種で非正社員の人手不足感が大きく上昇していることが分かった。特に、10 月から時短要請が段階的に解除となっている居酒屋などの飲食店では、63.3%で非正社員が不足。前月の44.1%から急上昇した。

また、正社員が不足している企業は43.8%に上り、2020年5月の29.1%を底にして上昇傾向が続き、2年前の50.1%に近づきつつある。

飲食店では、これからクリスマスや年末年始といった繁忙期を迎える。人手不足の解消が急がれる中、「デジタル化も重要ではあるが、外食産業としては、今後の労働力減少を見据えたロボット化も併せて進めていく必要がある」という声も上がっている。

画像素材:PIXTA

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求人広告掲載件数が2割増加。飲食店の求人が回復傾向に

一方、全国求人情報協会の調査によると、2021年10月の求人広告掲載件数は前年同月比20.2%増の92万2,904件だった。回復傾向ではあるが、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年10月と比べると4割少ない。

職種別の求人広告掲載件数を見てみると、「サービス(調理)」が前年同月比39.1%増の7万7,949件、「サービス(給仕)」は前年同月比35.7%増の10万4,232件。緊急事態宣言やまん延防止措置の解除などで飲食店の求人が伸びていることがうかがえる。

さらに、雇用形態別件数は、正社員が前年同月比41.1%増の171,897件、アルバイト・パートが11.8%増の570,919件、契約社員などが19.1%増の44,855件。特にアルバイト・パートの掲載件数の多さが目立つ。飲食店では営業時間の制限が解除されたことでアルバイト・パートへの需要が高まっているのはもちろん、クリスマスや年末の繁忙期に向けて人材を確保しようとする動きもある。

しかし、これまで飲食店でアルバイト・パートとして働いてきた人たちは、コロナ禍で解雇された、シフトを減らされたなどでほかの仕事と掛け持ちをしているケースも多く、働き手の間では飲食店離れが広がっている。飲食業界の求職者数が限られる中、求人広告の掲載が増えることで、業界内での人材争奪戦が起こっているのが現状だ。2021年10月より最低賃金の引き上げが実施されたことも踏まえると、人材確保に動きつつも、今後の労働人口の減少を見据えた省人化への取り組みを進めていくことが重要だろう。

※参考データ
帝国データバンクによる「人手不足に対する企業の動向調査(2021年10月)」
全国求人情報協会による「求人広告掲載件数等集計結果(2021年10月分)」

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松尾友喜

About 松尾友喜

和歌山の地元情報誌の編集部でパンの特集や連載、商品開発を手掛けるなど、“パン好き編集者”として活動。2018年に独立し、フリーランスのライター・編集者として、パンをはじめ食関連、旅と街歩き、インタビューなど幅広い分野で取材・執筆している。