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飲食店の9割が「まん延防止措置」影響で客足減。「認証店のメリット感じない」との声も

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画像素材:PIXTA

現在、都道府県各地でまん延防止等重点措置が適用されている。飲食店へも再び時短営業や酒類提供制限などの要請が出ているが、飲食店経営者はどのようなことを感じているのだろうか。弊社は飲食店.COM会員を対象に、「まん延防止等重点措置」の影響についてアンケート調査を実施。今回はその結果を抜粋してご紹介する。

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■調査概要
調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:457件
調査時期:2022年2月2日~2月3日
調査方法:インターネット調査
詳しい調査結果はこちら

9割以上が「まん延防止等重点措置で客足が減った」と回答

まずは、まん延防止等重点措置の適用地域にある飲食店に自治体からの要請に対してどのような対応をしているかを聞いた。最も多かったのは「午後9時までの時短営業」で46.3%。次いで「午後8時までの時短営業(33.0%)」、「酒類提供の終日停止(20.9%)」、「酒類提供時間の短縮(19.8%)」、「休業(15.3%)」と続いた。

そのほか要請とは関係なく独自の判断で時短営業をしている店舗がある一方で、要請に応じていない店舗も3.4%あった。

「午後9時までの時短営業」を実施する店舗が半数近くと最多

今回のまん延防止等重点措置の適用前後における客足に変化については、「とても増えた」「やや増えた」を合計した割合はわずか1.3%。対して「とても減った」「やや減った」を合計した割合は9割を超え、多くの飲食店が大きな打撃を受けていることがわかる。

9割以上の飲食店で客足の減少を実感している

第三者認証の適用に「特にメリットを感じていない」が約半数

続いて、現時点で第三者認証の適用を受けているかを聞いたところ、「受けている」が75.5%、「受けていない」が21.9%、「認証待ち」が2.6%という結果に。8割近くが認証店として営業していることがわかる。

8割近くの店舗が第三者認証を取得

一方で認証店のメリットについては、「安心安全のアピールの有効性(33.6%)」、「自治体からの要請緩和(29.3%)」 という声もあったが、「特にメリットを感じていない」が約半数を占める結果となった。

「特にメリットを感じていない」が約半数

認証店と非認証店における協力金の支給額についての考えを尋ねると、63.7%が「認証店は非認証店より金額面で優遇されて良い」、13.1%が「認証店と非認証店の協力金は同水準が良い」と回答。

「認証店は非認証店より金額面で優遇されて良い」との回答は約6割

その理由として、以下のような回答が寄せられた。

<認証店は非認証店より金額面で優遇されて良い>
「苦労して設備投資して認証店になったのだから非認証店より優遇されるべき」(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
「認証店を増やしたいなら、非認証店に協力金を支払わず、認証店として店を改善したくなるような仕組みを作るべき」(沖縄県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

<認証店と非認証店の協力金は同水準が良い>
「業態や事情によって影響の受け方が変わるので、線引きは簡単ではない」(大阪府/アジア料理・専門料理・洋食・その他/1店舗)
「認証店の基準の曖昧さは若干感じるものの、感染防止への取り組みの可視化を行っていることでいえば、多少の優遇措置があってもいいのでは...と感じる部分もありますが、まん延防止措置の適用に協力している部分でいえば同じ立ち位置ですので、同水準でも良いと思っております」(福岡県/アジア料理/1店舗)

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「ワクチン・検査パッケージ」、期待していない店舗が6割以上

まん延防止措置の適用に伴い、「ワクチン・検査パッケージ」について自治体ごとに様々な運用方針が示されている。この「ワクチン・検査パッケージ」が今後、飲食店の制限を最小限にし、通常時に近い営業を行うために有効な役割を果たすと思うか、飲食店経営者に率直な意見を聞いた。

最も多かったのが、「あまり思わない」で41.1%。「まったく思わない」「あまり思わない」を合計した割合が66.9%、「とても思う」「やや思う」を合計した割合が26.9%と、「思わない」が「思う」を大幅に上回り、「ワクチン・検査パッケージ」への期待値の低さが明らかとなった。

飲食店の通常営業に貢献するものとしては「期待できない」とする回答が多く寄せられた

今回は「まん延防止等重点措置による飲食店への要請」について飲食店経営者のリアルな声をご紹介した。依然として第6波が猛威をふるっているが、一刻も早く収束し、飲食店が通常通りの営業に戻ることを願いたい。

■「Foodist Media」では飲食店経営者のリアルな声を募集しています
※まん延防止等重点措置の影響について、皆さんのご意見をぜひ聞かせてください
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上條真由美

ライター: 上條真由美

長野県安曇野市出身。ファッション誌・テレビ情報誌の編集者、求人ライターを経て独立。インタビューしたり執筆したり、平日の昼間にゴロゴロしたりしている。肉食・ビール党・猫背。カフェと落語が好き。