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飲食店の約9割がキャッシュレス決済導入済み。Z世代の多くは「財布を持ち歩きたくない」

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画像素材:PIXTA

株式会社ランチェスターが5月23日〜24日、関東在住のZ世代(18歳〜24歳)111名を対象に、インターネット上で「Z世代のキャッシュレス / ウォレットレスに関する実態調査」を実施した。同社が発表した結果によると「キャッシュレス対応していなかったことが原因で、店舗での買い物をやめたという経験はありますか?」との質問に、55%が「ある」と回答している。Z世代の間で、キャッシュレス決済がもはや当たり前のものとなっている現状が浮き彫りになった。

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Z世代の多くは「財布を持ち歩きたくない」

さらに、「普段買い物へ出かける際に財布を持ち歩いていますか?」との質問に対しては、Z世代の72.1%が「常に持ち歩いている」と回答。しかし、そのうちの60.6%は、「財布を持ち歩くことにストレスを感じた」、「できれば持ち歩きたくないと感じた」と回答しており、Z世代の多くが財布を持ち歩くことに多少のストレスを感じていることがわかった。

株式会社ランチェスター「Z世代のキャッシュレス / ウォレットレスに関する実態調査」より

経済産業省の調査では「飲食店の約9割がキャッシュレス決済対応済み」

一方、経済産業省のキャッシュレス推進室が2021年1~3月に行った「キャッシュレス決済 実態調査アンケート」の集計結果によると、回答した全業種の事業者1189社の約7割が、すでにキャッシュレス決済を導入しているとの事実が明らかになっている。

業種別では、サービス業や一次産業、製造業、建設業、卸売業などではキャッシュレス化が進んでいない一方、飲食店のキャッシュレス決済導入率は85.4%と、他業種と比較して高い水準にある。クレジットカード決済を導入する飲食店は58.3%、交通系電子マネー決済導入は33.2%、非交通系電子マネー決済導入は32.8%。中でもコード決済の導入率は高く、クレジットカード決済を上回る68.4%となった。

経済産業省「キャッシュレス決済 実態調査アンケート 集計結果」より

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■飲食店における未導入の理由は、「手数料の高さ」と「入金サイクルの遅さ」
とはいえ、キャッシュレス決済の導入に躊躇している飲食店も少なからず存在する。キャッシュレス決済を導入していない飲食店は、「手数料負担が高い」、「入金サイクルが遅いのが困る」などの理由を挙げている。その他、「導入のメリットが不明/実感できない」、「端末導入費用等の初期費用が高い」といった回答も見られた。

冒頭のアンケート結果を鑑みても、キャッシュレス化の波はいっそう進行していくと見られる。今後は「キャッシュレス対応か否か」が飲食店への来店動機を左右することもあるだろう。メリットとデメリットを比較したうえで、今一度キャッシュレス決済の導入について検討したい。

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小晴

ライター: 小晴

美容系雑誌編集者・ライターを経てフリーライターに。品川区のローカルニュースサイト「品川経済新聞」記者として、多くの飲食店取材に携わる。趣味は食べ歩き・飲み歩きと銭湯。