飲食店が注目したい2023年後半の「グルメトレンド」は? アンケート調査の結果からご紹介!
グルメシーンでは、毎年さまざまな料理が話題になっているが、飲食店ではこの「食のトレンド」をどのように捉えているのだろうか。今回は、弊社のリサーチサービスである「飲食店リサーチ」が実施したアンケート調査の結果から、2023年後半に注目したい「食のトレンド」について紹介する。
■調査概要
調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:399名
調査期間:2023年4月4日~2023年4月11日
調査方法:インターネット調査
約4割の飲食店が「食のトレンド」をメニューに活用
はじめに、飲食店関係者として、「食のトレンド(食文化やジャンル、特定の食材や料理、嗜好品などに関する流行)」が気になるか質問したところ、「とても気になる」が39.1%、「やや気になる」が43.1%と、82.2%もの人が「気になる」と回答。関心の度合いに差はあるものの、8割を超える飲食店が食のトレンドを気にしている様子が分かった。
また、食のトレンドをメニューに取り入れたことがあるか尋ねると、36.3%が「取り入れた経験がある」(積極的に取り入れている=11.0%、過去に取り入れたことがある=25.3%)と回答した。
そこで、「取り入れた経験がある」と回答した方に、具体的に活かしたトレンドとその方法について答えてもらったところ、以下のようにさまざまな意見が上がった。
・レモンサワー/自家製でレモン焼酎を作りサワーにした(埼玉県/カフェ/1店舗)
・SNS映え/SNS映えするよう量を多く、色彩を多く使った(愛知県/イタリア料理/1店舗)
・タピオカ/カクテル(アルコールドリンク)にした(東京都/バー/1店舗)
・大豆ミート/メイン食材のアクセントとして使った(東京都/フランス料理/1店舗)
食のトレンド、活用店の半数超が「好影響」を実感
トレンドを活かしたメニューの販売促進方法については、65.5%が「Instagramを通じて」と回答し、最多に。「Facebookを通じて(34.5%)」との回答も3番目に多く、SNSを使った販売促進が目立つ結果となった。
また、トレンドを取り入れたメニューの反響や効果について尋ねた質問では、「評判は良かったが、売上や集客にはさほどつながらなかった(36.6%)」との回答が最も多かった。
しかし、全体を見ると、「トレンドメニュー目当ての新規客が増えた」「トレンドメニューがきっかけでリピーターが増えた」「トレンドメニューによって店の認知度が上がった」など、半数以上が何らかの好影響を実感。トレンドを上手く活用することで、売上や集客につなげることが期待できるだろう。
2023年後半にチェックしたい! 飲食店が注目するグルメトレンドは?
最後に、2023年に話題になりそう、または注目している食材や料理、食文化などを紹介する。アンケートの結果から、多くの飲食店が「健康志向」「アジア各国料理」「代替食材」に対する関心が高いことが分かった。ほかにも健康志向の反動から「ジャンクフード」、インバウンド需要の回復から「日本の食文化」や「ハラル料理」に注目している店舗も見られた。
■健康志向
・健康志向が定着し、高タンパク低カロリーの食材を使ったメニューが主流となってくると思う(東京都/和食/1店舗)
・少子化により、年配層に向けて健康食材に注目している(東京都/イタリア料理/1店舗)
■アジア各国料理
・台湾、韓国系(の人気)は安定してきたので次のトレンドを把握したい(福井県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・海外、とくにアジア圏の料理やデザート。ただあまり長続きはしなさそう(茨城県/ラーメン/2店舗)
■代替食材
・大豆の代替肉など、低カロリーな食材(東京都/和食/1店舗)
・最近、グルテンフリーを気にするお客さんが増えているので、小麦粉の代わりに米粉を使った商品の開発を進めています(東京都/カフェ/2店舗)
・卵が高額になったので、卵をあまり使わないデザートやメニュー(東京都/フランス料理/1店舗)
今回のアンケートでは、食のトレンドを取り入れることで、売上や集客に好影響が出ている店舗も見られた。自店舗の運営に活かせるトレンドがあれば、積極的に取り入れてみてはいかがだろうか。
