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坪月商44万円の中華酒場『フーフー飯店』。若者向けの酒場が少ないエリアで若者狙い大繁盛!

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写真は「京都産九条葱の熟成とろとろ鶏そば」(880円)。ラーメンは「東京しゃもと鶏出汁の中華そば」(880円)、「京都産九条葱の熟成こってりとろとろ鶏そば」(880円)の3品を揃え、スープはすべて店内で仕込んでいる

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ラーメン3品のスープも店内で仕込んで品質を追求

そのほかにも、「干焼蝦仁~海老のチリソース~」(880円)は半球形に揚げた春巻きの皮で料理を覆って提供。「蛇キュウリ」(480円)も細かく切り込みを入れたキュウリの一本漬けをとぐろ巻きにして皿に盛り、唐辛子やニンジンなどで蛇の顔を表現している。

錦糸町店のオープン当初の売上は月商600万円にとどまったが、独特な世界観の内外装や映える商品がInstagramやTikTokなどのSNSによる情報拡散につながって売上が上昇。月商800万円に売上を伸ばしていることは前述した通りだが、西塚氏は写真映えする商品について次のような注意点を挙げる。

「写真映えに走り過ぎるとド派手な商品ばかりになり、お客様は写真を撮ったことに満足してしまって再来店していただけなくなります。当たり前のことですが、クオリティこそが商品価値の要であり、その上でどう見栄えよく商品を仕上げるかが大事だと考えています」

西塚氏の言葉の通り、餃子はキャベツの食感を損なわないようにするために餡を店内で仕込んでおり、「京都産九条葱の熟成とろとろ鶏そば」(880円)など3品を揃えるラーメンのスープも店内調理して品質を追求している。

アルコールの売れ筋は「麒麟一番絞り生ビール」(480円)、「クラフトレモンサワー」(580円)、「ホワイトホースハイボール」(480円)。凍結果実のドライサワー3種、美酢サワー5種はそれらに次ぐ売れ酢のカテゴリーになっている

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サワーの品揃えを厚くし、中華酒場として印象付ける

ドリンクメニューも商品数をぐっと絞り込んでいる。380~580円を中心価格帯とし、ドリンクアイテム数はアルコール24種、ノンアルコール12種にとどまるが、そこで目を惹くのがターゲット層である20〜30代女性を意識した商品ラインアップだ。

定番のレモンサワーを付加価値化した「クラフトレモンサワー」3種各580円、すっきりした飲み口の「凍結果実のドライサワー」3種各480円、やや甘口の「美酢サワー」5種各580円をラインアップ。サワーの品揃えを厚くし、中華食堂ではなく、中華酒場としての印象付けを図ることによって夜のアルコール売上比率は30%を確保している。

写真左から、凍結はっさくのドライサワー(480円)、クラフトレモンサワー(580円)、ザクロ&凍結ミックスベリー(580円)

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栗田利之

ライター: 栗田利之

フリーランスの記者として、15年以上にわたって外食経営誌の記事を執筆。大手、中堅の外食企業や話題の繁盛店などを取材してきた。埼玉県下を中心に店舗網を拡げている「ぎょうざの満洲」が贔屓の外食チェーン。