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名物だけに頼らない『餃子のラスベガス 北千住店』が右肩上がりで成長できる理由

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逆さまにした瓶をグラスに入れて混ぜて作る瓶詰めサワー(レモン味550円/税込み)

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インパクト抜群の「瓶詰めサワー」

“映えるメニュー”の代表格は瓶詰めサワーだろう。

「瓶詰めサワーは福岡にある『Bar秋吉』のオーナーさんの監修で作られたメニュー。瓶をグラスに突っ込むインパクトのある見た目で、スマホを向けられるお客様がかなり多い人気メニューです。初回はスタッフがお作りしますが、2回目以降はお客様にセルフで作っていただくので、そこも楽しめるポイントですね」

作る楽しさや見た目の派手さだけではなく、ドリンクとしての美味しさも忘れていない。

「市販のシロップを使わず、たとえばレモン味なら、生のレモン汁や海外産のレモンジュースなどを配合しています。お酒のスペシャリストであるバーのマスターが考案したものなので味も好評です。“餅は餅屋”と言うように、その道のプロの力を借りるのも人気メニュー作りに役立つと思いますよ」

テーブル席は小上がりと半地下が互い違いになっていて遊び心満載

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立地条件にこだわって北千住に

『餃子のラスベガス 北千住店』のオープンは2022年1月29日。いわゆるコロナ禍のまっただ中で苦労はなかったのだろうか。

「オープン当初は真っ赤っ赤の赤字でした(笑)。それでも『餃子のラスベガス』の美味い餃子と見た目も楽しい瓶詰めサワーは人を呼ぶと信じて辛抱強く営業を続け、オープンから半年ほど経った頃からはしっかりと利益が出るようになっています」

赤字でも続けられたのは物件の立地の良さもあったという。

「当店があるのは北千住駅から少し歩くけど飲み屋が多いエリア。家賃は安くないですが、平時なら人の流れが多い立地だったことが決め手になりました。おかげさまでふらっと入って来られるお客様も多いですよ」

入り口の横には開店前に店で瓶に詰めた瓶詰めサワーがずらりと並ぶ

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しっかり仕込むことで店の個性を追求

『餃子のラスベガス 北千住店』は平日の場合、17時オープンにも関わらず昼前から仕込みを始めるそうだ。

「お客様としては、せっかく外食するんだから家庭では食べられないもの、その店でしか食べられないものを食べたいじゃないですか。だから、仕込みにはしっかりと時間をかけています」

店の味を追求するために、手作りのものが多いこともこだわりだ。

「市販のものだと『自分でも作れるな』となると思うので、できるだけ手作りでやりたいんです。餃子の皮はもちろん、餃子にかける粉末の七味なんかも手作りですし、瓶詰めサワーも店内で瓶に詰めています」

仕込みをしっかりすることは営業中のオペレーションをよくする効果もあるという。

「開店前にしっかり準備しておけば提供スピードが上がるので、回転率の向上が期待できます。また、調理の手間がシンプルになれば、アルバイトスタッフでも店を回せるようになるので、そういった点もメリットですね」

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松嶋三郎

ライター: 松嶋三郎

フリーランスのライター。堅いネタから柔らかいネタまで、週刊誌やビジネス誌など紙・Web問わず多数のメディアで執筆中。「書く記事はジャンルも内容も媒体も食わず嫌いしない」がモットー。 https://twitter.com/matsushima36