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坪月商50万円の恵比寿『Flamingo』、グルメ激戦区の“穴”を狙った巧みな業態戦略

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『真鯛のカルパッチョ』1,600円。本来カルパッチョは生の牛肉を使用した料理。名は赤い色に由来するため、同店では赤いソースで仕上げる

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フルオープンキッチンで演出する「ライブ感」が、店に一体感を生む

一方で岡田氏は、「レストランはつまるところ、誰と食べ、どのように過ごせるかで美味しさが変わる」とも言い切る。いい空間づくりは「美味しい」のために必須であり、フルオープンキッチンによるライブ感の演出は譲れなかったと話す。

キッチンと地続きになったカウンター席はよりライブ感が楽しめる

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「飲食業は、サービスの提供からお客様の反応までが一番早い仕事だと思っています。調理中、ワインサーブ、料理の提供時……、その時々で『すごい!』『ありがとう』『美味しい』がすぐに返ってくる。それをみんなで瞬時に共有できるのが、フルオープンキッチンと、僕らスタッフがすべての席を見渡せるこのコンパクトさです。お客様の感動や喜びの声が連鎖して、自然と店全体が楽しい空気で包まれ一体感が生まれますし、そうすればスタッフもまたいい仕事ができる。店はお客様と一緒につくるものだと思っています」

客には「自由に」。最大限に楽しんでもらえるかは、店側の腕の見せどころ

「『Flamingo』を通して、レストランで食事をする楽しさを若い世代にも知ってほしい」と話す岡田氏の食への熱意は本物だろう。できれば前菜からメインまでのコーススタイルのオーダーで、最大限に「レストラン」を満喫してほしいといいつつも、基本は「自由に・楽しく」食事をしてもらえれば十分だと語った。

「内心は、絶対食べないと損だと思っていますけどね(笑)」

「とにかくお客様とたくさんコミュニケーションをとります。みんなで楽しい空間をつくりたい」(岡田氏)

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だが、ほかの客が楽しんでいるのを見て自然と追加オーダーが入ることや、「やっぱり食べてよかった」という声もしばしば。そうして店全体に「食を楽しむ」一体感を生む力と、確実に満足させる料理人の腕こそ『Flamingo』の底力なのだ。

6月には、ナチュール1杯・つまみ1品から楽しめるバール『co.flamingo(コ フラミンゴ)』を同じく恵比寿にオープンしている。Flamingoブランドの今後の展開にも注目だ。

『Flamingo』
住所/東京都渋谷区恵比寿南1-2-8 雨宮ビル1F
電話番号/03-6451-2217
営業時間/15:00〜23:00
定休日/日曜・月曜
席数/22

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。