“ちょっといい居酒屋”渋谷『うゆう』。原価度外視の仕入れとフードロスゼロの好バランス
昨年6月、渋谷並木橋にオープン以来、質の高い料理とサービスがSNSを中心に話題となり、早くも繁盛店の仲間入りを果たした『うゆう』。客単価は約7,000円と決してリーズナブルな店ではないものの、多くのリピーターが今日も『うゆう』での体験を楽しみに店を訪れる。恵比寿の高級店『魚見茶寮』も経営するオーナーの御幸佑亮氏に、「ちょっといい」飲食店を展開するためのノウハウをうかがった。
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デートから社用まで、渋谷の客層に合わせた店づくり
渋谷南口エリアの明治通り沿いに建つ雑居ビルの2階で、創業1年半を迎えた『うゆう』。街の再開発で一気にカジュアルさを増したこの地区で、30代を中心とした近隣のオフィスワーカーたちの人気を集める、大人っぽさを意識した『ちょっといい居酒屋』だ。恵比寿の高級店『魚見茶寮』のオーナーシェフ・御幸佑亮氏が手掛けるこの店は、コースだけでなくアラカルトも提供し、日常の飲み会から割烹的な利用まで、守備範囲の広い用途に対応する。
画像を見る「居酒屋以上割烹未満の店が、渋谷スタイルの『ちょっといい居酒屋』だと考えました。大人の空間を演出するために、入口にはアンティーク調のドアをあつらえ、街の雑踏と一線を画しています。また店内は心が落ち着くモスグリーンを基調に、古民家調のインテリアでデザインしました」
そんな約14坪の空間は、カウンターが12席、テーブル8席、5席の個室の全25席で構成されている。
「二人飲み、仲間飲み、そして社用まで、渋谷の客層に対応した構成にしています。スタッフ配置は料理長プラス2名の3名体制が基本ですが、繁忙期は4名体制で対応しています。現在『うゆう』には社員が3名、アルバイト10名が在籍しており、ローテーションで回しています」
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