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坪月商45万円超の渋谷『極楽酒場 げんてん』。全従業員が「自分事」で取り組むパワフル経営

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運営会社ブラボーピープルズの佐藤大介副社長(右から2番目)、鈴木達店長(右端)とスタッフの皆さん

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渋谷道玄坂の裏通り、駅から徒歩3分でありながら閑静な場所にたたずむ『極楽酒場 げんてん』(以下『げんてん』)が、連日予約で埋まってしまうほどの大盛況だ。ハッピーアワーには唐揚げとハイボールの「ハイから」セットを100円で提供するなど、「早い・安い・うまい」をうたったアプローチが受けている。運営会社である株式会社ブラボーピープルズの代表取締役副社長・佐藤大介氏と、店長の鈴木達氏に話を聞いた。

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お客の「また来たい」を生むのは、人を思いやる心

「人気の秘密かどうかはわかりませんが、ブラボーピープルズには、『LOVE HAPPY』をコンセプトとした経営理念があり、従業員もそれを理解して実行に移してくれている点が大きいと思います」(佐藤氏)

佐藤氏の言う経営理念は、次の5つの宣言で構成される。それは「『また来るねの素』を創る」、「『面白カッコイイ!!』をやります」、「『三方丸儲け』にします」、「『始める、続ける、成し遂げる』をします」、「『あたり前』を徹底します」というものだ。

「まず『また来るね』につなげるためには、目配り・気配り・心配りを心がけなくてはなりません。居心地の良い時間と空間をお客様に提供することで、『また来るね』と言ってもらえるようなお店作りをしようということです」

その他、具体的に『面白カッコイイ』は、お客様に対して魅力的なサービスを提供すること。『三方丸儲け』は、お客様・お取引様・スタッフが互いに認め合うこと。「始める、続ける、成し遂げる」は、成果を出すための明確なプランとプログラム作り、準備などの改善。「あたり前の徹底」は、あいさつや衛生面における心構えを示している。

中でも「また来るねの素」を生み出すためには人を思いやる心がなくてはならず、従業員におけるホスピタルマインドの育成に直結する。いろいろな飲食店がある中で、「また来たい」と思ってもらえるようになるためには、食事のおいしさだけではなく、どれだけ相手に対する気遣いができるかが大事だという。

鈴木店長をはじめ、スタッフの笑顔が印象的

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「人を思いやる、人間を大事にする。それはお客様に対してのことだけではなく、スタッフや取引業者様など、関わるすべての人に対してのホスピタリティです。他人を楽しませるというよりは、相手に対する気遣いや優しさですね。ひいてはそれが飲食店経営にもっとも大切な、お客様の『また来たい』につながると考えています」

佐藤氏のいう気遣いとは、人間観察とも言い換えられる。つまり目の前にいる人の状況や表情にいち早く気づき、行動することだ。

「テーブルの様子は常に気にかけるようにしています。うちの店は決してテーブルが広いとはいえないので、空いた器はどんどん下げて気持ち良く使ってもらいたい。また、気温の低い時期にはおでんがよく出ますが、時間をかけて召し上がっているとどうしても冷めてしまう。そんな時は『温め直しましょうか』と声をかけるようにしています。寒そうにされている方には「毛布ありますよ」とお伝えする。どれもちょっとしたことですが、される方はうれしいものですよね」

居心地の良い空間づくり。それが「また来るねの素」につながっている。

コンパクトにまとまったテーブル席。空いた器がないかスタッフがマメにチェック

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『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

ライター: 『飲食店ドットコム ジャーナル』編集部

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