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坪月商80万円を売る『タイ・イサーン料理ヤムヤム』。妥協なき本場の味再現でバンコク逆上陸

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川端徹也氏(右)と、店舗責任者の藤井真氏

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都内に4店舗を構える『タイ・イサーン料理ヤムヤム』が絶好調、エスニック料理としては異例とも言える坪月商80万円(銀座店=2024年4月開店)を記録した。2022年暮れにはバンコクのエカマイ地区にタイ人をターゲットにした店舗をオープン、本場への逆上陸を果たしている。

成功の秘訣を運営する株式会社リバーエッジ代表取締役・川端徹也氏(47)は、本場の味の再現へのこだわりとする。その根っこにはタイの食文化に対する敬意や尊重があり、そうした思いが多くの客を誘引しているように思える。

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タイ王国商務省のお墨付き

取材に訪れた10月上旬、1号店である『タイ・イサーン料理ヤムヤム門前仲町店』は、平日にもかかわらず開店の午前11時を待ちわびたように次々と客が入っていく。2017年のオープンから7年、ご近所の日本人客が9割を占め、地域に根付いている。イサーンはタイの東北部の地域で、タイ料理の中でもイサーン料理は特に味の主張が強いことで知られている。

同社ではオープンから5年後の2022年から拡大路線をとり、同年2月に2号店の三田店を、12月にはバンコクにエカマイ店をオープンした。さらに2023年6月に恵比寿店、2024年4月には銀座店を開いた。恵比寿と銀座は坪月商75万円、80万円と家賃に見合う売上を記録している。また、2025年1月には西葛西に新店舗をオープンする。

この人気の理由は、同店が「Thai SELECT」に認定されている点があげられる。

Thai SELECT(タイ・セレクト)であることを示すのぼり

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Thai SELECT(タイ・セレクト)とは日本にありながら本場のタイ料理を提供するレストランに対し、タイ国商務省国際貿易振興局が与える基準認定マークのこと。2024年8月現在、認定された店舗は日本国内で198しかない。

タイ・セレクトにはシグネチャー、クラシック、カジュアルの3種があり、『ヤムヤム』はカジュアルでの認定を受けている。認定条件・基準は5項目あり、特に注目したいのは2~4の項目。

2、タイ香り米をはじめ、タイの調味料を用い、本場のタイの味付けを再現した質の高い料理を提供していること
3、タイらしい雰囲気及びサービスで顧客をもてなしていること
4、シェフはタイ料理のシェフとして訓練を受け、経験を積んでいること

上記3項目を含む5項目を抜打ち的な審査を受けて合格しないといけない。現在、『ヤムヤム』では門前仲町店と三田店が先行して認定を受け、恵比寿店と銀座店は申請中という。

認定条件として、本場タイ料理の味付けを行い、シェフはタイ料理の経験を積んでいることを求めており、極端な表現をすれば、タイ王国商務省は「勝手に改変した料理でタイ料理を名乗っている業者をタイ料理店とは認めない」と言っているに等しい。

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松田 隆

ライター: 松田 隆

青山学院大学大学院法務研究科卒業。ジャーナリスト。スポーツ新聞社に29年余在籍後にフリーランスに。「GPS捜査に関する最高裁大法廷判決の影響」、「台東区のハラール認証取得支援と政教分離問題」等(弁護士ドットコム)のほか、月刊『Voice』(PHP研究所)など雑誌媒体でも執筆。ニュース&オピニオンサイト「令和電子瓦版」を主宰:https://reiwa-kawaraban.com/