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坪月商80万円を売る『タイ・イサーン料理ヤムヤム』。妥協なき本場の味再現でバンコク逆上陸

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川端氏(右)はムードメーカーでもある

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ビジネスの土台としての異文化理解

異国の料理を事業として展開する時、事業展開する国に合わせてローカライズする方法と、ローカライズせずに現地の味を貫く方法の二通りある。通常、ローカライズをすることが多く、たとえば日本の寿司が米国に行けば酢飯を使用せず、“カリフォルニアロール”など、独自の変化(進化)を遂げる。その地域の人々の口に合うように提供するのは飲食事業者にとっては当然の企業努力と言える。

川端氏がそのようなローカライズをせずに、現地の味をそのまま届ける手法をとるベースとなったのは異文化に対する尊重、敬意と言っていい。その思いを「タイ料理に対するリスペクト、愛情は強く持っています」という形で表現する。店内には仏教への信仰心が強いタイ人スタッフのためにタイで祈願してもらった仏像を置き、タイ国王の写真も飾る。異文化への理解・尊重はそうした点にも表れている。

やりたいことが多すぎて……

川端社長は今後の展開について積極的な海外進出を挙げる。2025年からバンコクに社員を増やし、日本との連携をさらに強化する考え。また、フランチャイズの要望を受けており、そのシステム構築をする必要もある。

「やりたいことがたくさんあります。やりたいことが多すぎて、一歩ずつ進めていますが、まだまだ追いつきません」

年に3、4回はタイを訪れ、2・3週間は滞在してタイの情報を収集する。1日2万歩以上バンコクの路地裏を歩き、タイの今を感じてくる。時間と費用をかけてタイの息吹を直に感じることで、今後の進むべき道が見えてくるに違いない。

川端徹也(かわばた・てつや)
1977年生まれ、47歳。愛知工大工学部建築学科を卒業後、大手ゼネコンに入社も10か月で退職し、飲食事業へ。26歳までの4年間、フリーターで1,000万円を貯めてショットバーを開店した。その後、居酒屋、イタリアンの店舗をオープンし、2017年に『タイ・イサーン料理ヤムヤム門前仲町店』をオープンした。

『タイ・イサーン料理ヤムヤム門前仲町店』
住所/東京都江東区富岡1-7-5
電話番号/03-6458-5455
営業時間/平日11:00~14:00(L.O.13:40)/17:00~23:00(L.O.22:30)、土日祝11:00~15:00(L.O.14:40)/17:00~23:00(L.O.22:30)
定休日/12月30日ディナーから1月3日まで
席数/70

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松田 隆

ライター: 松田 隆

青山学院大学大学院法務研究科卒業。ジャーナリスト。スポーツ新聞社に29年余在籍後にフリーランスに。「GPS捜査に関する最高裁大法廷判決の影響」、「台東区のハラール認証取得支援と政教分離問題」等(弁護士ドットコム)のほか、月刊『Voice』(PHP研究所)など雑誌媒体でも執筆。ニュース&オピニオンサイト「令和電子瓦版」を主宰:https://reiwa-kawaraban.com/