客であふれ返る“酒屋”、神田『キャリカーズトーキョー』。ポップでディープな角打ち成功の裏側
酒をこよなく愛する店主・白石達磨氏の選りすぐりのクラフトビール、ナチュラルワイン、日本酒が揃う角打ち酒屋『Caliquors Tokyo』(神田)。すべてが専門店級のハイクラスな品揃えにも関わらず、そこには連日、店からあふれるほどの酒好きたちが集う。濃密な酒好きの「基地」はどのように生まれたのか。成功の裏側に迫った。
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すべてが専門店級の品揃え。酒好きがうなるディープな“酒屋”
夜9時を過ぎた東京・神田の駅前に、全国の酒好きたちがこぞって集い、杯を酌み交わす“酒屋”がある。『Caliquors Tokyo(キャリカーズトーキョー)』だ。酒をこよなく愛する店主・白石達磨氏は、クラフトビールの専門誌「TRANSPORTER BEER MAGAZINE」の初代編集長。角打ちスペースを設け、「飲んで・買える」酒屋のスタイルは2020年のオープン当初から目論んでいたという。
「業種としては酒販店ですが、僕的には自宅の酒の倉庫に人を招いて“宅飲み”してもらっている感覚です(笑)。実際、僕が自信を持って美味しいと勧められる『本当に好きな酒』しか置いていませんし、どの酒についても熱く語れる自信があります」
店の両脇をびっしりと固めるのは、白石氏選りすぐりのクラフトビール、ナチュラルワイン、燗向けの日本酒だ。天然酵母由来の酸に特徴があり、「つくり手の顔が見える酒」が一貫した白石氏の好み。「とりあえず」の品揃えは一切なく、彼の嗜好に振り切ったラインナップはもはや“白石氏の脳内”といってもいいだろう。
だがそれらすべてが、各専門店級なのがこの店の真髄だ。例えばハウスワインに据えるのは、飲食店では優にグラス2,000円は超えるイタリアの銘品「La Castellada VRH(ラ カステッラーダ・ヴルフ)」。日本酒やクラフトビールにおいても、通好みのハイクラスのものばかりにも関わらず、この小さな酒屋には連日、店からあふれるほどの人が集まるというから繁盛ぶりに驚かされる。
