神田『かきのおきて』開業1年で坪月商90万円! 生牡蠣110円の牡蠣酒場が目的来店で大成功
2024年3月、東京・神田に彗星のごとく現れ、満席が続く人気店となった『かきのおきて』。その最大の魅力は、三陸産の新鮮な生牡蠣が、365日1個110円という破格の値段で楽しめることだ。この大胆な価格設定と、従来のオイスターバーとは異なる「街の牡蠣酒場」というコンセプトが多くの客を呼んでいる。神田店店長の小林弘幸氏に、そのビジネスモデルの核心を伺った。
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11坪25席で1,000万円の神田『かきのおきて』。オイスターバーではなく「牡蠣酒場」で人気呼ぶ
『かきのおきて』オープンの背景には、牡蠣一筋20年の相馬慶一氏の存在がある。2004年に北海道札幌で生牡蠣110円の居酒屋『オーパスワン』(現『原始焼き酒場ルンゴカーニバル』)を25歳で創業し、同様のコンセプトで札幌市内に10数店舗を展開。コロナ禍を契機に、三陸産牡蠣の生産から出荷まで自社で一貫して行う体制を構築し、2022年には宮城県仙台に『牡蠣と寿司 うみのおきて』をオープンさせた。
そして、全国展開を視野に入れ、店舗運営のプロであるJapan Restaurants Development株式会社とタッグを組み誕生したのが、神田『かきのおきて』(現在は株式会社ジャッピーダイナーが運営、Japan Restaurants Developmentがサポート)だ。
オープン1年で、最高月商1,000万円(11坪25席)を突破した神田店。2025年3月26日には三軒茶屋にも新店舗をオープンし、こちらもすでに14坪30席で850万円(坪月商60万円)を弾き出す繁盛店となっている。
出荷元からの直接仕入れで実現した「1個110円」の生牡蠣は、オーダー率100%
そんな同店の名物が、店名にも冠された生牡蠣。一般的に1個300~500円ほどで販売されている生牡蠣だが、なぜ年中1個110円、しかも何個食べても値段据え置きで販売できているのか。その理由について「産地直送だからです」と小林氏は語る。
「一般的には『出荷元』→『漁協』→『中央卸市場』→『仲卸業者』→『店舗』という流れで食材が入ってきますが、うちのお店の場合は『出荷元』→『店舗』という直接仕入れです。また、我々がお付き合いしているのは、飲食店用や牡蠣専門の生産者ではなく、海外出荷用の牡蠣などを扱う業者さん。牡蠣の大きさがバラバラではあるのですがその分、一般的な牡蠣の仕入れ値よりも安い。この2つの理由で生牡蠣110円を実現できています」
この直接取引により、中間マージンを徹底的に排除。水揚げ後、牡蠣の掃除、バラし、磨き、洗浄、選別を経て、最短で翌日には店舗へ届くため、鮮度も折り紙付きだ。
