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焼鳥YAOYA新店は“R25”の『YAOYA Ba 渋谷』。個性派繁盛店から探るグルメトレンド

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株式会社YAOYA代表・遊津拓人氏

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YAOYAグループの勢いが止まらない。2019年の『焼鳥やおや』創業以来、本格焼鳥と“オトナの遊び場”を軸に次々と店舗を展開してきた株式会社YAOYAが5月、R25指定の焼鳥酒場『YAOYA Ba』を渋谷にオープン。年齢制限を設けた真意をフックに、今業界に起きているトレンドを代表・遊津拓人氏と探る。

>>>渋谷進出の1号店となった『YAOYA TOKYO』【写真】

渋谷円山町で融合する焼鳥×ストリートカルチャー

大規模な再開発により、近未来的ともいえる超都市型繁華街と化す渋谷。それでも、道玄坂を上った先には今も、かつて花街として栄えたこの街の歴史がにじむ風景が残る。円山町エリアだ。ラブホテル文化発祥の地との一説があるほど有数のホテル街として知られ、きらびやかな最新の渋谷の“裏”……、いや、“元”の顔が垣間見える場所といえるのかもしれない。

『YAOYA Ba 渋谷』の外観。伝統と革新の融合を彷彿とさせる店章を掲げる

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そんな円山町に、「ストリートジャパニーズを謳う新時代の焼鳥酒場」「25歳以上限定のオトナのたまり場」というコンセプトを引っさげ、グループ6店目となる『YAOYA Ba』を構えたのが、株式会社YAOYAだ。

率いるのは、元アサヒビール営業職の経歴を持つ代表・遊津拓人氏。2019年の本店『焼鳥やおや』(池尻大橋)の創業以来、『リバーサイドヤオヤ』(池尻大橋/坪月商70万円)や『焼鳥やおや HANARE』(学芸大学)など兄弟店を次々と手がけ、昨年には念願の渋谷店『YAOYA TOKYO』をオープン。今冬以降も北海道・ニセコや本店の大規模リニューアルを控える中、『YAOYA Ba』はグループ最大規模の約25坪・全30席を超える新店となる。

テーブルにはやや傾斜をつけ、自然と身体が焼き場に向くデザインに(写真提供:株式会社YAOYA)

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「円山町って渋谷を象徴する場所の一つだと思うんです。都心のド真ん中なのに堂々とホテルが立ち並んでいて、まわりにはクラブやライブハウスがある。大手飲食チェーンや昼メインの店は一切ない代わりに、すぐそばの百軒店の超老舗酒場には夜になると人が溢れていて。渋谷の表舞台で“ブーム”をつくりたいわけではなく、“カルチャー”を生み出して根付かせたい僕らにとっては、すごく魅力的な場所でした」(遊津氏)

これまでのすべての既存店舗で、本格焼鳥を軸にオトナがかっこよく楽しめる世界観をつくり上げてきたYAOYA。ここ『YAOYA Ba』では、それを「ストリートジャパニーズ」の名で明確に打ち出し、日本の伝統文化の一端を担う「焼鳥」と、同じく日本を象徴する渋谷の「ストリートカルチャー」をシンクロさせた格好だ。

盆栽と提灯とグラフィティアートが重なる光景は、この店の象徴の一つ(写真提供:株式会社YAOYA)

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店のメインステージは、主役である焼き師が立つ焼き場。その周囲を打ちっぱなしのコンクリートやむき出しの鉄骨、グラフィティアートが囲み、ヒップホップやR&BのBGMで盛り上げれば、YAOYAの世界観の完成だ。

ドリンクメニューには本店の創業以来、一貫して力を入れてきた焼鳥のベストパートナー、本格焼酎と純米酒をそろえるほか、日本酒から蒸留した柚子香るオリジナルジンも新たにラインアップ。こだわりの焼鳥はここでもブレることなく伝統を貫きながら、一品料理にはアジア各国のエッセンスを取り入れ、さまざまなカルチャーがミックスする渋谷らしさを表現した。

メニュー例。オープンから1か月ながら、早くも毎日、2回転・満席が続く

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。