月商500万円を売る代々木上原『でばやし』。高知出身の幼馴染が歩むサクセスストーリー
『上原の酒場 でばやし』を営むのは、共同代表の中島 良氏と田邊翔太氏(共に35歳)。二人は高知県出身の幼馴染。地元食材を駆使した料理と互いを支え合う二人三脚により、創業から3年を前にした2023年暮れには月商500万円の大台へ。2024年11月には同店から徒歩1分のビル地下に2号店『でばちか』を開業させるなど、躍進が続く。
グルメタウン・代々木上原の中で埋もれず、ご当地酒場として確固たる地位を築いた理由を探りに、幼馴染コンビのもとを訪れた。
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二重三重の効果を生む、お通しの「鰹のたたき」
サービス担当の田邊氏曰く、代々木上原は「グルメを目掛けて外から人が集まる街」。中でも『でばやし』の主な客層は20~30代前半、男女比は約7:3でSNSを日々チェックする女性の割合が多いといい、そのニーズに応えるメニューの打ち出し方がまず一つ、好調を続ける『でばやし』の重要なスキームといえるだろう。
故郷・高知県の色を出すために、二人が最初から決めていたのが、土佐料理の定番「鰹のたたき」をお通しで出すこと。
「小鉢で寂しい料理を出すくらいなら、少しぐらい原価が高くても(原価率約40%)、カツオを出した方がお客さんも喜ぶ。ほかで利益が取れればいいかなと。メニューに味付けが異なる『鰹のたたきポン酢マヨ』(1,200円)を置き、カツオが気に入った人はそれを頼んでくれます。カツオはすごく足が早く、一日で色が変わるんですよ。だから、ロスをなくすことも考慮してのことです」と、調理担当の中島氏は言う。
続けて、田邊氏がホールの立場から補足する。
「高知の店だと分かりやすいですよね、初めに必ずカツオを食べるから。何も知らずに来たお客さんに僕らが高知出身だと話すと、『だからカツオのお通しなんだ』と言われることが多々ある。やっぱりうちには欠かせないです」
