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月商600万円を売る居酒屋『刻刻刻刻座』の“映え”戦略。センベロ街・赤羽で新たな魅力創出!

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ドリンクのメニュー表。右下で飲み放題プランを強調

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センベロの街・赤羽で飲み放題プランが奏功

赤羽でドミナント展開しているからこそ、実体験で学んだ策も講じている。

「赤羽はどうしても“センベロの街”というイメージが強い。実際に安い居酒屋が多いので、正直なかなか高い値段は取りづらいんです……。特にドリンクの価格にはシビアで、安い店と比べると、1~2杯を飲んだだけで『結構(値段が)いくんだな』と思われがちです。実際に『うらめし屋』の開店当初は、そういった印象をもたれるお客さまも少なくありませんでした」

そこで濱田氏が打ち出したのが、2時間2,000円(税別)の飲み放題プランだ。日本酒を除く約30種類のドリンクを揃え、顧客満足度と客単価の向上を同時に狙う。

「その方がお客さまも心ゆくまで飲めて、気持ちよく帰っていただける。顧客の満足感をコントロールする意味でも、なるべく飲み放題をおすすめするようにしています。もちろん、単価をちゃんと取れることも大きいです」

実際、アルコール類は1杯600円台が中心のため、3杯以上飲むなら飲み放題の方がお得になる。これはお客にとっても嬉しい仕組みといえるだろう。『うらめし屋』に倣い、『刻刻刻座』でもスタッフが飲み放題プランを積極的に勧めることで、「『うらめし屋』に近い客単価(4,000円弱)を実現できています」と、濱田氏は語る。

四国の日本酒(1合770円~)を常時3~4種、同じく焼酎は麦と芋の2種(各616円)を用意

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店舗運営の核心は「スタッフが輝ける環境づくり」

大衆酒場がひしめく赤羽エリアにおいて、洗練された「おしゃれ居酒屋」として成功を収めている合同会社GoZ。その現場責任者として各店舗の厨房にも立つ濱田氏が、店づくりで大切にしていることとは何か。

「スタッフ一人ひとりが輝ける環境をつくること。それが僕ら管理職の仕事です。接客に関しては僕が指導するというより、店長の意向に合わせて寄り添う感じですね。だから、おしぼりの渡し方一つとっても、店によってやり方が違う。一人ずつ手渡しする店もあれば、卓上にまとめて人数分を置く店もあります。現場の社員やアルバイトが『やりやすい・やりたい』と思う方法が一番ですから、僕は口を挟みません。それに、店は店長次第で本当にガラリと変わります。店長を中心に良いチームを作れれば、特別な業態でなくても、良い店はつくれると思っているので。だからこそ、店長のモチベーションを上げることを常に意識しています。とはいえ、僕ができるのは一緒に飲みに行って仕事の愚痴を聞いたり、相談に乗ったりするぐらいですけどね(笑)」

合同会社GoZは、目標の10店舗展開まであと3軒。ただ単に店舗を増やすだけでなく、“良いチーム”による地固めを最優先に、次なるステージを見据えている。

あえて目立つ看板を掲げない隠れ家的な酒場『刻刻刻刻座』

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『刻刻刻刻座(しこくざ)』
住所/東京都北区赤羽1-29-7 赤羽中央ハイツ1F
電話番号/090-6339-0805
営業時間/17:00~L.O.23:00(ドリンクL.O.23:30)、土曜・日曜・祝日15:00~L.O.23:00(ドリンクL.O.23:30)
定休日╱なし
坪・席数/13坪・24席(テーブル18席、カウンター6席)
https://www.instagram.com/shikokuza/

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小林智明

ライター: 小林智明

埼玉県出身。情報誌の編集プロダクションを経て、2006年にライターとして独立。食、旅、スポーツ、エンタメなど多岐にわたり取材・執筆活動を展開中。グルメ取材はラーメン店を中心に計500軒を突破。好きなお酒は辛口純米酒。