人気居酒屋・恵比寿『amme』の型破りな成功。“3つの戦略”でグループ年商3億円超!
型破り① 苦手なことはしなくてOK。スターが輝くチームの仕組み
「店長の玉岡は365日フルスロットルで元気なやつなんです。ここまでエネルギッシュなタイプに出会ったのは初めてでした。こういう個性って日本社会だと、なかなか輝けないじゃないですか。ある程度は自分を抑えて仕事をしなくてはいけない」と、十年来の親友のように店長を紹介する佐藤氏。スカウト時、玉岡氏は飲食店未経験だったが「仕事はできなくていい。とにかく人に好かれて、その元気だけで一生やっていけ」と伝えたという。
「玉岡は人との距離を縮めるのが抜群にうまい。常連を集めるのも得意です。店の看板はこういうスターなんですよ」
創業時、佐藤氏は常連に愛されるスターばかりを集めた。しかし、「全員がスターだと裏方のオペレーションは誰がやるのか」という課題も生じた。
「売上は急上昇しましたが、その分だけ揉め事も多かったというか、強い個性はぶつかり合うものなので(笑)。そこで役割分担を進め、個性を尊重しつつ互いの強みを伸ばせるメンバーをパズルのように組み合わせました」
さらなる成長のため佐藤氏が進めたのは、チーム全体が輝く仕組みづくり。「営業力」「集客力」「オペレーション力」「スキルフォロー力」「自主行動力」の5つの基準で評価し、得意分野で高得点なら「苦手と感じることは、無理に取り組まなくていい」という型破りな制度だ。得手不得手が数値化できれば、互いを補うチームづくりの指標にもなる。
「評価の見返りは、居酒屋3店舗全体の利益に応じた『ボーナスバンク』。幹部会議で各店長が部下への分配額を交渉します。プレゼン力と部下への愛が試されますが、超優秀な他店舗の代表者に比べて、玉岡は少し弱いかもしれない(笑)」






