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月商1000万円! 神田『炉端焼きHOTARU』が明かす“料理提供待ち40分”を強みにする戦略とは

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『炉端焼きHOTARU』店長の菊地志帆氏。日本酒の仕入れも担当している

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串に魚を刺して炭火でジューシーに焼き上げる“原始焼き”。シンプルながら素材の良さを最大限に引き出す手法として近年人気を博している。居酒屋の激戦区である東京・神田で、この“原始焼き”を軸にした店づくりで話題を集めているのが、居酒屋『俺の魚を食ってみろ!!』などで知られる株式会社aoが運営する『炉端焼きHOTARU』だ。約1年前にオープンした同店では、ライブ感を重視して原始焼きや炉端焼きをメニューの柱に据えた戦略を展開。平均日商30万円、月商1,000万円を達成するなど好調だ。

『炉端焼きHOTARU』が支持を集めている理由は、看板メニューである原始焼きの“提供まで40分”という一見デメリットになり得る時間を、接客と商品設計によって“体験価値”に変えている点にある。料理を待つ時間すら楽しませる導線をどのように設計しているのか。その具体策を、同店店長の菊地志帆氏に話を聞いた。

カウンター席には2人客に一つ炉端焼きの炭を設置。目の前で焼かれるライブ感が魅力

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原始焼き・炉端焼きの最大の魅力は“ライブ感” 

同社は、神田エリアで『俺の魚を食ってみろ!!』などの居酒屋や『炭火焼濃厚中華そば 海富道』などの人気ラーメン店を運営。2025年5月30日からJR神田駅の高架下に『炉端焼きHOTARU』をスタートさせた。もともと地域密着型で「神田の街に寄り添う」店舗運営を重視しているため、ライブ感があり、お客を楽しませることができる炉端焼き、原始焼きというスタイルを選択するのは自然なことだったようだ。

「原始焼きはライブ感があります。また、炉端焼きも、当店のカウンター席では全部、お客さまの目の前で焼くスタイルです。通常は1か所の炭焼き台で焼くイメージだと思いますが、当店はカウンター2名さまに一つずつ炭を用意しているので、目の前でしっかり焼き上げますし、ライブ感も楽しめます。お客さまに楽しんでもらって、私たちも一緒に楽しむ、そんなふうに神田に根付いていきたいなと思っています。当社の『一期一会を紡ぐ』という経営理念のもと、『炉端焼きHOTARU』ではお客さまとの関係性やライブ感を大事にして、楽しんでもらいたいという思いを重視しています」

店内の中央に設置された原始焼きの炭。ガラス張りで、魚がじっくり焼けていく様子を見ることができる

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原始焼きは、店内中央に設置された囲炉裏で焼き上げる。魅力はやはり、目の前で焼くライブ感だが、その調理法も大きな魅力の一つだと菊地氏は語る。

「原始焼きは素材の良さを最大限に引き出す焼き方として受け継がれており、オーブン焼きなどでは出せない味が楽しめます。魚を串に刺して、頭を下にして焼くことで脂がしっかりと全体に回るわけです。また、遠赤外線の力で、遠火で火をあてることで外はパリッと中はジューシーに仕上がる。これまでの業態でメインの食材として扱ってきた魚をこれまで以上においしくお客さまに楽しんでいただけることが嬉しいです」

原始焼きは「最強の焼き魚」と店長の菊地氏。串に刺した魚の頭を下にして焼くことで余分な水分が抜け、脂は全体に回る(写真提供:株式会社ao)

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来店したお客にも口頭でこうした魅力を伝えることはもちろん、高い位置から魚に豪快に塩を振りかける“塩振り”も効果的と菊地氏。また、原始焼き、炉端焼きは炭で焼き上げるというシンプルな調理法ゆえに素材の良さがダイレクトに伝わるため、豊洲市場から直送される素材に加えて、直接市場に出向き、四季を感じられる旬な素材を取り入れることも欠かさないという。

「魚はもちろん、野菜も全部、その時に一番状態のいいものを仕入れています。週に1度は豊洲市場に行って、実際に目で見て。素材が命の調理法なので、素材や焼き加減を大事にすることを意識しています」

旬の食材にこだわり、常に最も状態の良いものを使用するため、メニューは「毎日変わります」と菊地氏。スタッフ全員でメニューを吟味し、毎日手書きでメニュー表を作成しているということからもその徹底ぶりがうかがえる。

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河鰭悠太郎

ライター: 河鰭悠太郎

食とエンタメのフリーライター。業界紙、一般情報誌、エンタメニュース編集部などを経て2017年に独立。現在はフリーランスとして取材、執筆、撮影、校正まで手掛ける。ラーメン取材の経験が豊富で、現在も定期的にラーメン店の仕込みを取材。ラーメンとタイ料理好き。趣味はラーメン作りとムエタイ。