月商1,000万円の国分寺『食堂 猿乃拳』。エリアNo.1の接客集団をいかに育てたのか?
「人に興味がない」職人が2年で店長に激変! 若手が自走する強固な組織のつくり方
こうした緻密なシステムと熱量の融合は、確実な人材育成の成果として表れている。その代表格が、入社2年で新店舗の店長に抜擢された湯川氏だ。
もともと懐石料理店出身だった湯川氏は、確かな料理の腕を持ちながらも、入社当初は「人に興味がない」「お客さまの顔を見るのが怖い」という生粋の職人気質だったという。半年ほど前までは「辞めたい」と口にすることもあった彼が、なぜ店の顔として活躍するまでに成長できたのか。
「最初は、お客さまのリアルな反応を直接見るのが怖かったんです。でも、社長や周りのスタッフが心の底から楽しそうに、かっこよく働いている姿を見て、『自分もああなりたい』と強く思うようになりました。少しずつ前に出ることに慣れていき、今では料理のおいしさに喜んでいただけるお客さまの姿が、なによりの励みになっています」(湯川氏)
「人の成長を楽しめるようにならないと、自分は成長しない」と語る栗原氏。現在、『食堂 猿乃拳』をはじめとするグループ店舗では、栗原氏ら役員の手を離れ、湯川氏を含む3人の若手が店長として現場を力強く牽引している。アルバイトのシフト作成すらアルバイトリーダーに一任するなど、権限移譲と自走化のスピードは凄まじい。
2025年8月8日には、店舗に隣接していた日本酒バーの撤退に伴い新店舗も立ち上げた。スタッフが成長したことで、より属人性の高いバースタイルの業態に決め、2軒目、3軒目の需要を狙った。深夜4時までの営業でありながら、〆の蕎麦、手作りスイーツまで楽しめる。喫茶店や居酒屋の要素を柔軟に取り入れることができたのも、スタッフの層に厚みが出たからにほかならない。
「好き」を連鎖させ、2030年までに東京を代表するブランドへ
「僕らのビジョンは、2030年までに東京を代表する居酒屋ブランドをつくること。そのためには、僕らがいなくても戦えるシステム化と、理念の浸透が絶対に必要でした。今の仕組みづくりは、すべてそのゴールから逆算した通過点にすぎません」(栗原氏)
現在、同社は国分寺エリアでのさらなる基盤固めと、ゆくゆくは都内23区への進出を見据えている。事業拡大に向けた最大の課題は、やはり共に戦う「飲食のスペシャリスト」の採用だ。
「条件や給与を高水準にするのは当然として、やはり一番大切なのは『このチームで一緒に勝負したい』と思ってもらえるかどうか。そのためにも、僕ら自身の熱量を常に高く保ち、それを外部へ正しく発信し続けることが必要だと感じています」(栗原氏)
どんなに立地が悪くても、どんなに資金がなくても、「熱量」とそれを支える「仕組み」があれば、人は集まり、定着し、店は必ず繁盛する。オープン当初の苦難を『求人飲食店ドットコム』で出会ったスタッフと共に乗り越え、その後独自の教育システムで強固な組織をつくり上げた『食堂 猿乃拳』の軌跡は、人材難に悩むすべての飲食店にとって、一筋の希望の光となるはずだ。
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『食堂 猿乃拳』
住所:東京都国分寺市本町4-1-10 シティハイツB1
電話番号:042-312-4777
営業時間:17:30~23:00(土曜・日曜・祝日13:00~23:00)
定休日:不定休
坪数・席数:30坪・58席
『near』
住所:東京都国分寺市本町4-1-10 シティハイツB1
電話番号:042-312-4777
営業時間:20:00~翌日4:00
定休日:不定休
坪数・席数:10坪・20席












