マクドナルドが静岡で「モバイルオーダー」導入。外食業界で「事前注文」広がる

写真はイメージ。画像素材:PIXTA
日本マクドナルドが、4月10日より静岡県内の75店舗において、商品を事前注文・事前決済できるサービス「モバイルオーダー」を導入することを発表。同サービスは、今年1月から沖縄県内のマクドナルド38店舗で先行導入されていたもので、順次全国で展開していく。
導入の背景は?
レジの待ち時間を解消することで利用客の利便性を高め、集客力を強化するために導入。英語にも対応しているため、日本語がわからない外国人も気軽に利用できるようになる。
「モバイルオーダー」とは
注文から決済までスマートフォン上で完結できるiOS向けアプリ。事前にインストールした専用アプリから商品を注文し、受け取りに行く店舗を選択。来店時にアプリ上で決済することで、レジに並ばずにできたての商品を受け取ることができる。
イートイン、テイクアウトのどちらでも利用可能で、受け取りは、カウンターで直接受け取るか、テーブル番号を入力し、クルーが届けてくれるのを待つ方法から選ぶことができる。
注文の受付時間は、午前5時から翌日の午前0時まで。現時点では、“材料抜き”などのカスタマイズには対応していない。また、支払いは各種クレジットカードとLINE Payのみ。今後は楽天ペイとd払いもできるようになる。アプリは、iOS版のみで、Android版、PC版の提供は今のところ未定となっている。

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店側にとってもメリットが多い
メニューをじっくり決められ、商品受け取りまでの待ち時間がないなど、客側にとって嬉しいサービスだが、店側にもメリットは多い。
■売上やリピート率がアップする
待ち時間のストレスがなくなるため、顧客満足度が向上する。使い勝手の良い店として、リピート率のアップも期待できる。
■カウンター作業の負担が軽減する
注文から決済までを事前に済ませてもらうため、レジ作業の負担が軽減。より質の高いサービスを提供することが可能になる。

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大手チェーンが続々導入
モスフードサービスでは、2015年にスマートフォンやPCから商品を注文し、店頭で受け取ることができるサービス「モスのネット注文」をスタートした。クレジットカードでネット決済することができ、会員登録なしでも注文が可能。
日本ケンタッキー・フライド・チキンも、2015年に「KFCネットオーダー」を始めた。ホームページからメニューを選択し、受け取り店舗や日時を指定して予約注文ができる。クレジットカードやポイントカードによるWeb決済も可能。
いずれもマクドナルドと違い、事前に受取時間を設定できるのが特徴だ。
また、スターバックス コーヒー ジャパンでは、LINE上で利用できるプリペイドカード「LINE スターバックス カード」の提供を開始。2019年上期には、スマートフォンアプリで事前注文・事前決済できるサービスの導入を予定している。
特にテイクアウトができる店舗において、事前注文アプリの利用が増えてきている。今回マクドナルドが導入したことで、業界内で一気に浸透しそうだ。
