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飲食店の「キャッシュフロー」5つの掟。手元資金を残し健全に経営するには?

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画像素材:PIXTA

飲食店の経営には利益だけでなく、手元資金がどれくらいあるかを示すキャッシュフローに注意することも必要である。ここでは飲食店を経営する上でのキャッシュフローのルールについて改めて考えていきたい。

【ルール①】PLには反映されない項目を把握する

キャッシュフローについてまず理解しておく必要があるのは、利益、つまりPLとの違いである。黒字倒産という言葉を聞いたことがあると思うが、PLでは利益が出ていて黒字でも、キャッシュフロー面で手元資金がないと経営は成り立たない。つまりPLとキャッシュフローは違うものだということを、認識する必要がある。

まず、仕入と原価の違いを理解しておこう。「仕入」は毎月の仕入額を請求書で確認すればいいが、「原価」は実際に販売された商品にかかる原価額のことであり、仕入と同額ではない。特に月末の在庫が増えている場合は原価より仕入の金額が多くなっていると考えられるので、原価だけでなく仕入や在庫の金額についても確認するといいだろう。

また、飲食店を開業する際には金融機関から借入れをするケースが多いが、この借入金の返済はPLに反映されていない。毎月の返済額や引き落とし日は決まっているので、次に説明する資金繰り表に必ず記入するようにしよう。また、法人税や消費税などは毎月作成する店舗利益を表すPLには反映されないことが多いが、年に1回(原則、事業年度終了日の翌日から2か月以内)納付する必要があるので頭に入れておく必要がある。

【ルール②】資金繰り表を作成する

飲食店を潰さないためという点では、資金繰り表を作成することが重要である。資金繰り表とは、現在の手元資金と将来の入出金の予定から将来の手元資金を予測するための表である。

資金繰り表の例

仮にどこかで手元資金がマイナスになる予想であれば、資金の手当てや支払いスケジュールの交渉などを行い、マイナスにならないようにする必要がある。

資金繰り表を作成するにあたっては、項目の漏れが無いように記載することも大事であるが、入金や出金のタイミングをしっかり把握しておくことが必要である。例えば、売上の「入金」に関して、現金精算であれば当日に手元資金としてカウントすることができるが、クレジットカードによる売上の場合は入金のタイミングは遅くなる。仕入に関しても現金精算であればその日に「出金」だが、掛での仕入れであれば翌月末などに支払いを遅らせることができる。入金や出金のタイミングをしっかり把握して、資金繰り表を作成しよう。

【ルール③】手元資金に余裕を持つ

資金繰り表では手元資金がマイナスにならないように予測をすることが大切だと書いたが、そもそも余裕を持った手元資金を確保しておくことが大事である。手元資金に余裕ができたからといってすぐ使うのではなく、天災や事故に備えて固定費の3か月分を確保しておくといいだろう。理想を言えば、固定費3か月分にプラスして金融機関への返済分も3か月分あるのが望ましい。

画像素材:PIXTA

【ルール④】運転資金は借りにくい

金融機関からの借入れに関しては、設備資金と運転資金の2種類がある。店舗数が少ない飲食店の場合、基本的に運転資金を借りるのは難しいと考えておいたほうがいいだろう。飲食店のような現金商売で運転資金がないと赤字店舗とみなされるためである。一方、設備資金(出店資金)は比較的借りやすいので、出店費用をなるべく抑えながら手元資金に余裕を持っておくことが大切である。

【ルール⑤】新規出店時の借入れに注意する

設備資金が運転資金に比べて比較的借りやすいと説明したが、出店のタイミングを間違えるとキャッシュフローが回らなくなる可能性がある。例えば2号店の出店をするケースで考えると、1号店の収支が安定していることが前提だが、2号店を出店してすぐに閉店したとしても大丈夫なくらいの余裕資金を確保しておくのが理想である。そのためにも借入れの際は複数の金融機関にあたり、返済期間・金利など条件を比較することが重要である。

さて、今回はキャッシュフローのルールについて説明した。飲食店の経営者の中でも、PLとキャッシュフローの違いや資金繰りを考えるのが苦手で丸投げする、あるいは何も手を打たない人もいるが、やはり経営者として最低限の知識は覚えておいたほうがいいだろう。今回の記事を参考に、ぜひ自店舗・自社のキャッシュフローについても把握してほしいと思う。

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若林和哉

About 若林和哉

飲食店の勤務経験や中小企業診断士の資格を生かして、事業計画作成や資金調達の支援、フランチャイズ関連のWebページの執筆やセミナー講師などを務める。好きなお店は、ラーメン・カフェ・日本酒のおいしい居酒屋など。