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M&Aで始める飲食店開業。家主が買主に店舗契約を継承しない「破綻条項」にも注意

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株式会社ウィット 代表取締役・三宅宏通氏

流行に敏感な業態で浮き沈みがあり、開業資金も2000万円~3000万円は当たり前。そんな飲食業にイチから参入するのは、なかなか覚悟が必要なことだ。だがここ数年、そんな飲食業界での新たな独立手法として、低リスクで手間も省ける「M&A」が注目されている。本連載はそんなM&Aの有効性について株式会社ウィット・代表取締役の三宅宏通氏に解説していただく。連載3回目は、実際のM&Aの流れを解説する。

飲食店M&Aの実際の流れ

今回は、飲食店M&Aが実際にどのような流れで進められるのかを解説したいと思います。一般的には、下の図1のように売り主と買い主のそれぞれが、アドバイザーと面談の上、「機密保持契約書」「アドバイザリー契約書(各社によって呼称は異なる場合がある)」を締結するところからスタートします。

■図1「M&Aの流れ」

まず、売主の場合ですが、案件化するにあたって必要とされる資料を準備しなければなりません。当社がサポートさせていただく場合は、一般的に表1の資料を最初にご用意いただきますが、売主の運営状況や業態特性によって、その内容は適時変更します。

■表1「売主が最初に準備する資料」

これらの資料以外にも、案件が進むにつれて買主からの追加資料のリクエストがありますので、その都度追加で資料を準備していきます。M&Aアドバイザーは売主から資料を預かり、売却価格の査定を行います。前編でご説明した通り、対象会社・事業の資産価格と、年間キャッシュフローをベースとしたのれん代を計算し、売主と協議の上、スタート価格を設定します。

価格が決まりましたら、「ノンネームシート」と呼ばれる案件詳細が特定できない資料と、「インフォメーションメモランダム」と呼ばれるすべての資料をまとめた詳細資料を作成します。

案件資料は買手の印象を左右する重要な資料です。財務内容や収支内容だけではなく、業態の特性や特筆すべきポイント、業界内での優位性など、飲食業界ならではの留意点、訴求ポイントを打ち出していく必要性がありますので、M&Aアドバイザーにも飲食業界の一定知識が必要になります。資料が完成しましたら、再度売主とアドバイザーとの間で内容の相違がないか確認し、いよいよ買手候補探しがスタートします。

素性を明かし、トップ面談へ

次は買主側です。買主も同様にM&Aアドバイザーと面談の上、買収する目的や希望内容、予算などを共有していきます。「機密保持契約書」と「アドバイザリー契約書」を締結した後は、希望に合致する案件紹介を待ちます。当社の場合は上述のノンネームシートをお送りしますので、まずはそこで検討を進めるか否かの判断を仰ぎます。

検討を進める場合は、店名は会社名といった具体的な情報を開示する必要がありますので、売主に詳細情報であるインフォメーションメモランダムを提出しても良いか、都度確認を行います。買手候補者名を売主に開示することを「ネームクリア」といいます。

万が一、競合する同業他社で売主が開示したくない場合や、売主が面識のある相手先で売却相手として進めたくない場合は、ネームクリアの段階でお断りさせていただく場合もあります。

しかし基本的には、ネームクリアの確認後、詳細資料をスムーズに開示するのが一般的です。詳細情報を確認した買主は、店舗視察、資料確認などを経て、さらに検討を進めるか判断します。検討を進める場合、ここでトップ面談を設定します。

トップ面談とは、売主と買主の代表者が顔合わせを行う場を設けることです。ここでは条件交渉が目的ではなく、お互いに深く検討していくにあたって考えや人柄を確認し、協力的にこの先の条件交渉が進められるよう、取り計らうことが目的となります。

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