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飲食店の「消費税納付」の基本を知ろう。今年度の消費増税にはどう対応すべき?

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画像素材:PIXTA

個人事業でも法人でも、飲食店を経営すると消費税の納付について知っておかなければならない。今年は消費税増税や軽減税率制度が導入された年でもあり、しっかりと準備をしておく必要がある。今回は消費税納付について説明する。

消費税納付とは?

まずは、消費税納付の概要を確認しておく。飲食店において税込売上の場合は、顧客から消費税を預かっていることになる。例えば、税別売上1,000円・税込売上1,100円の場合、消費税100円分を顧客から預かっており、この消費税は顧客に代わって飲食店の事業者が納付しなければならない。

ただし、売上に関わる消費税を全額納付しなければいけないわけではなく、食材等の仕入や消耗品などの販管費を購入した際に支払う消費税は、相手先の事業者に預けているため、その分の消費税額は控除することができる。

例えば、年間売上が税別4,000万円(消費税400万円)、仕入等で支払った金額が税別2,800万円(消費税280万円)とする。この事業者は預かっている消費税400万円のうち、280万円を控除した120万円を納付することになる。納付期限は個人事業主の場合は3月31日、法人の場合は事業年度終了日の翌日から2か月以内(3月決算の場合、5月末)となっている。

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消費税の納税免除と計算方法について

個人事業主であれば、開業から2年は消費税を納める必要がない。基準期間における課税売上高が1,000万円を超える場合、2年後に課税されるかが決まる。よって、初年度に課税売上高が1,000万円を超えたとしても、消費税が課税されるのは3年目となる。

消費税には一般課税と簡易課税の2種類の計算方法がある。一般課税は上で例として取り上げた計算方法で、売上にかかった消費税から仕入れ等に関わる消費税を控除した分を納付するやり方である。それに対して簡易課税とは、売上にかかった消費税からみなし仕入れ率を適用して計算・納付するやり方である。

飲食業はみなし仕入れ率は60%と定められており、納付額は受取消費税の40%となる。上記の例(年間売上が税別4,000万円、消費税400万円)で考えると、簡易課税の場合は400万円の40%で160万円となる。

計算方法によって納税額は変わるため、簡易課税による納税額のほうが少ないケースもある。ただし、簡易課税を選択する場合は、事業年度の開始前日までに届け出が必要、課税売上5,000万円以下、変更後2年間は簡易課税での計算をしなければならないなどの注意点がある。

画像素材:PIXTA

消費税納付に関しての注意事項

消費税納付に関しての注意事項をいくつか紹介する。まずは、納付の資金繰りについてだ。仕入れ等の支払いと異なり、前年分を3月に納付する(個人事業主の場合)ということで間が空くため納税分の資金を確保するのを忘れてしまうケースがある。売上に関する消費税はあくまでも預かっているものなので、ある程度確保しておく、資金繰り表に記載しておくなどの対策が必要である。

また、今年は消費税の税率が変わり、軽減税率が導入された。通常の飲食店であれば、9月までの売上は8%の税率で、10月以降の売上は10%の税率となる。もしテイクアウト用のメニューがある場合は10月以降の売上も一部8%の税率となる。また、仕入等の消費税に関して、食材や飲料であれば10月以降も8%であるが、酒類や消耗品は10月以降10%となり計算が複雑になるため、注意が必要である。

最後に、これは納付以降の話であるが、今回納付する消費税額が48万円を超えると中間申告が必要となる。個人事業主であれば、今年度分の消費税納付額を3月31日までに納付するが、この金額が48万円~400万円以下の場合は、翌年度は8月31日に中間申告による納付、さらに年度末に残りの分を納付しなくてはならない(400万円を超える場合は、中間申告の回数が多くなる)。

さて今回は、消費税納付について説明した。繰り返すが、今年は増税と軽減税率の導入で例年以上に計算が複雑となっている。早めに準備を始め、納付に向けて資金を確保しておくといいだろう。

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若林和哉

About 若林和哉

飲食店の勤務経験や中小企業診断士の資格を生かして、事業計画作成や資金調達の支援、フランチャイズ関連のWebページの執筆やセミナー講師などを務める。好きなお店は、ラーメン・カフェ・日本酒のおいしい居酒屋など。