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コロナ機に回転率よりも「滞在時間」重視。大阪『カッシーワ』の“繁盛”戦略

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『cassiwa 茶屋町店』の店長・中野さん

大阪に6店舗を展開する『cassiwa(カッシーワ)』(運営=W.A.T株式会社)は、串焼きと趣向を凝らした一品料理、こだわりのお酒をリーズナブルに提供する居酒屋。2013年に串焼き&ワインを提案する茶屋町店をオープンして以降、日本酒に力を入れたお初天神店、シャンパンを売りにしたE-ma梅田店など、店舗ごとにコンセプトを変えながら展開してきた。

今回の取材で伺ったのは、梅田の「阪急かっぱ横丁」に位置する茶屋町店。店長の中野さんに、以前から力を入れてきたリピーター作りについて伺いながら、コロナ禍を経てこれからどんな店を目指していきたいか語ってもらった。

【注目記事】大阪の繁盛店『ジャックとマチルダ』、コロナ禍でも「常連客」が集う理由

女性も気軽に入れる“オシャレな串焼き居酒屋”としてスタート

「阪急かっぱ横丁」は、阪急電鉄の高架下を利用した飲食店街で、居酒屋やレストラン、カフェなどが立ち並ぶスポット。その2階に位置する『cassiwa茶屋町店』は、居酒屋でありながらレストランの要素も取り入れた空間づくりとメニュー構成で、女性も気軽に入れるオシャレな串焼き業態『cassiwa』の1号店だ。

店内はコンクリート打ちっぱなしの内装で、「焼鳥」(1本180円~)や「月見つくね」(350円)といった串焼きメニューと、良質なワインを手頃な価格でいただける。ワインは赤・白を10種類ずつ揃え、ボトル(2,000円~)だけでなく、グラス(500円~)やデキャンタ(1,200円~)でも提供。

タレと卵黄に絡めてすき焼き風に食べる「月見つくね」は、串の中でも人気の一つ

串焼きは全店舗で統一したメニューを提供しているが、それ以外の料理は各店でお酒に合わせて開発しているため、ワインがすすむメニュー構成だ。色鮮やかな8種類の前菜が楽しめる「前菜盛り合わせ」(1人前980円)から、和牛を軽く炙り旨味を閉じ込めた「和牛のカルパッチョ 酢醤油の泡」(1,280円)、ウニとイクラをのせた卵かけご飯「TKG極み」(780円)といったシメまで、見せ方はもちろん、食べたときに驚きと感動があるような味・食感に仕上げている。

濃厚卵かけご飯にウニとイクラを贅沢にのせた「TKG極み」

「料理にはイタリアンやフレンチの技法を取り入れています。メニュー開発にあたっては、料理長をはじめキッチンスタッフが気になる飲食店をリサーチするなどして研究していますね。トリュフやフォアグラといった高級食材を使ったメニューも用意していますが、ディナーの客単価は3,500円程度。コスパ良く食事していただける店になっています」

また、平日のランチで提供している「唐揚げと濃厚卵かけご飯」(650円)や親子丼を求めるお客も多い。親子丼は7種類あり、「トマトチーズ親子丼」(850円)や「麻婆親子丼」(800円)など変わり種を揃える。

店舗の客層は20~40代の男女。女性の比率が若干高いが、ランチで「唐揚げと濃厚卵かけご飯」を提供することで男性会社員の来店につながり、なかにはランチをきっかけにディナーを利用するようになる人も。幅広い層を集客できている。

濃厚な卵の旨味を楽しめる「カッシーワのW親子丼」

接客時のパフォーマンスとメニューの入れ替えでリピーターを獲得

『cassiwa』を運営するW.A.T株式会社は、もともとデザインや飲食店のコンサルティングを手掛けてきた会社。そのため社内に制作担当のスタッフがいて、商品撮影からメニューブックのデザイン、SNS運用といった広報業務を行っている。こうした見せ方の巧みさが集客につながってきたという。

そして、来店客を次へとつなげ、リピーターとしていくことにも力を入れてきた。リピーターづくりの施策の1つが、接客時のパフォーマンスだ。「トリュフオムレツ ポルチーニのホワイトソース」(900円)や、トリュフを削った卵かけご飯「TKG頂き」(780円)は、提供時にお客の目の前でふんだんにトリュフを削る。その量には多くのお客が驚くそうで、「トリュフなど高級食材を使ったものは原価を気にせず、お客様に喜んでいただくためのメニューにしています」と中野さん。

さらに、「チーズ盛り合わせ」(3種類600円、5種類800円)は、約12種類から好みのチーズを組み合わせることが可能。スタッフがお客にそれぞれの特徴を説明した上で選んでもらうというスタイルになっている。豊富な種類のチーズを揃え、その中からお客自身が選べるのは、同店ならでは。ホールはアルバイトスタッフがほとんどだが、全員がチーズの説明をできるように指導するなど、人材育成にも努めてきた。

また、施策の2つ目として、年に一度は串焼き以外のメニューの見直しを行うことでお客を飽きさせないようにしているという。もちろん変更せずに残るメニューもあるが、トレンドを捉えながらメニューを入れ替えていく。新たなメニューが再来店の目的となり、リピーターを増やすことにつながっているのだ。

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松尾友喜

About 松尾友喜

和歌山の地元情報誌の編集部でパンの特集や連載、商品開発を手掛けるなど、“パン好き編集者”として活動。2018年に独立し、フリーランスのライター・編集者として、パンをはじめ食関連、旅と街歩き、インタビューなど幅広い分野で取材・執筆している。