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「ミシュランガイド東京2022」が発表! 三つ星は12軒、『かんだ』店主に個人賞も

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『ミシュランガイド東京2022』(中央)と、これまで国内で発行された『ミシュランガイド』がずらりと並ぶ

日本初! メンターシェフ&サービスアワードを導入

今回注目すべきなのは、15周年という節目で業界に貢献している人物を称えようと導入された「メンターシェフアワード」と「サービスアワード」だろう。個人賞の導入は、日本で初めてだ。

「メンターシェフアワード」は、仕事やキャリアが後世の手本となるとともに、人材育成にも力を注ぎ業界の発展に貢献しているシェフが対象。今回は、15年連続三つ星掲載となった『かんだ』の神田裕行氏に授与された。同店は多くの料理人を輩出し、『ミシュランガイド』掲載店となるなど活躍する人材も多い。

YouTubeの配信では、トロフィーを贈呈された『かんだ』の神田裕行氏が喜びのコメントを述べた

「サービスアワード」は、レストランに訪れた人々を心地良くするような、優れたおもてなしを行っている人物が対象。今回は、フランス料理『オマージュ』の荒井麻友香氏に授与された。

こうした新評価を導入したのは、料理の評価のみならずほかの部分にもスポットライトを当てることで、飲食業界の活性化や後進育成につなげるためだという。須藤氏は「これらの新しいアワードが読者の満足や喜びを広げ、レストランでの体験をさらに特別なものにする一助となれば幸いです」と語った。

YouTubeの配信に登場した『オマージュ』の荒井麻友香氏とシェフ・荒井昇氏

コロナ禍の飲食店にエール、読者には美味しい料理との出会いを

この15年間を振り返って、『ミシュランガイド東京』はどのように変化してきたのだろうか。初めて発行された2008年版からずっと世界最大の掲載数を誇ることは変わらないが、掲載地域が都内全域に、料理カテゴリーも36まで広がるなど、進化を遂げてきたと言える。

新型コロナウイルスの感染が拡大したこの2年は、飲食業界にとって苦境を強いられる期間だった。それでも掲載数を維持し、新規掲載店が多いのは、飲食店の努力と創意工夫があったからだろう。そして、コロナ禍でも例年通りの調査を実施して『ミシュランガイド東京2022』を発行したことについて、須藤氏は次のようにコメントした。

「長い自粛生活を経て、多くの人々は、移動や外食の楽しみ、そして人と会って関係を深める喜びを再認識しています。ミシュランはこれからも持続可能な社会を目指し、人や物の快適なモビリティと、その先の豊かな旅や食事の喜びをお届けします。ミシュランガイドが飲食業界の皆様には敬意とエールとなり、読者の皆さまには、美味しい料理との出会いと素晴らしい体験のお手伝いとなるよう心から願っています」

今回の掲載店はもちろん、情熱ある飲食店の数々が、コロナ禍を経てグルメシーンをさらに発展させてくれることを願いたい。

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松尾友喜

ライター: 松尾友喜

和歌山の地元情報誌の編集部でパンの特集や連載、商品開発を手掛けるなど、“パン好き編集者”として活動。2018年に独立し、フリーランスのライター・編集者として、パンをはじめ食関連、旅と街歩き、インタビューなど幅広い分野で取材・執筆している。