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居酒屋利用に期待高まるも、二次会はわずか11%。ファンくるが消費者調査

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画像素材:PIXTA

今年に入り、さまざまな調査会社が「外食市場は回復しており、特にアルコールを提供する居酒屋などで好調が続いている」ことを報告している。こうした中、株式会社ROIは、「ファンくる」会員を対象に「外食利用の変化の意識調査」を実施した。さっそく、調査結果の一部をお伝えする。

対象:全国の会員982名(男性:341名 女性:641名)
アンケート調査期間:2022年6月20日~6月23日
※詳しいアンケート結果はこちら

「店員がマスクをしていない」店は敬遠される

まず「飲食店選びでコロナ対策を重視しているか」と聞いた。全体の86%が「はい」と回答した。世代別に見ると、「はい」の割合が一番多い60代では93%、少ない20代では76%と多少の開きはあるものの、飲食店においてコロナ対策への取り組みは未だ必要不可欠であることがわかった。

ファンくる(株式会社ROI)調べ

また、「飲食店選びの際、やめておこうと思うお店はどのようなお店か」との問いには「店員がマスクをしていない(74%)」、「隣の席との間隔が狭い(69%)」、「換気がされていない(60%)」が上位に入った。

ファンくる(株式会社ROI)調べ

アルコール消毒や手洗い・うがいなどのコロナ対策は個人でできるが、店舗の環境を変えることはできない。店側にしかできない対策にきっちりと取り組むことがお客に選ばれる店になるポイントといえそうだ。店員、特にホールスタッフには、正しいマスクの着用が求められる。これから迎える夏本番は、バックヤードでの水分補給とあわせ徹底したい。

遅い時間帯の利用は回復が鈍化

「直近で訪れた居酒屋はどの時間帯に入店したか」の問いには、半数近くが「18時台」と回答。全体では17時~19時台で91%を占め、20時以降の入店が極端に少ないことがわかった。また、2021年11月に行われた同アンケートでは17時~19時台の入店が94%であった。半年が経っても遅い時間帯の居酒屋利用に大きな変化はなく、客足は戻っていないと言える。

ファンくる(株式会社ROI)調べ

「直近で二次会に行ったか」の問いに「はい」と答えたのは全体の11%だった。前回アンケートでは9%であったため、2次会利用も進んでいないと言わざるを得ない。現在、行動制限下にはないものの、各地で感染が続いていることで遅い時間帯の利用に心理的なブレーキがかかっていると推測できる。

ファンくる(株式会社ROI)調べ

家族や友人との外食需要に期待

「今後、外食の機会は増えそうか」との問いには、「はい」が全体の68%という結果だった。続けて「どのようなシーンで外食が増えそうか」と問うと、上位から「家族やパートナーとのランチ(52%)」「家族やパートナーとのディナー(52%)」「友人とのディナー(50%)」「友人とのランチ(50%)」という結果になった。

ファンくる(株式会社ROI)調べ

家族や友人などごく近しい間柄の会食需要はやはり強く、しばらくは少人数での外食が続きそうだ。この傾向からは、仕事の飲み会で利用されることが多い宴会メニューより、単品料理に力を入れる方が単価アップやリピーター獲得につながる可能性があると言えそうだ。

今回の調査結果をまとめると、居酒屋利用に関しては、以前来店したことのある店で18時ごろから友人と2~4名で利用する機会が多いことが明らかになった。リピーター獲得につながる接客を行いつつ、多くの客が二次会を開かないことから、締めメニューまでを用意して客単価アップを狙うなど、今回のデータから読み解ける工夫を行いながら売上向上を図ってほしい。

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岩﨑美帆

ライター: 岩﨑美帆

1982年生まれ。NPO活動に没頭した 大学時代、塾講師、広告営業を経て、フリーライターに。食・健康・医療など生と死を結ぶ一本線上にある分野に強い関心がある。紙媒体、Web媒体、書籍原稿などの執筆の他、さまざまな媒体の企画・構成の実績がある。好きな言葉は「Chase the Chance!」