坪月商30万円を売る『韓国スタンド@』。名物「蔘鶏湯」を武器にグルメ激戦区で人気店に
新店舗はサイレントスタートが基本。少しずつ繁盛店に育てる
SOME GET TOWNの社員教育で特徴的なのが、新店舗の店作りはほとんど店長に任せているという点だ。建物の契約から店長に付き添ってもらい、内装についても業者との打ち合わせを任せ、グラスやお皿の発注、メニュー考案も店長に一任し、相談があれば山崎氏が応える形をとっている。
「スタッフとして働きながら、独立の体験ができるようにしています。経験してもらうことでお店への思い入れも強くなりますので」と山崎氏はその思いを明かす。今回、『韓国スタンド@』の店長には、恵比寿『韓国食堂 入ル 坂上ル』でアルバイトをしていたスタッフが就任した。恵比寿のお店も元々他店舗で働いていたスタッフの転居を機に出店を決めていることからも、従業員想いなことがうかがえる。
また、新店舗オープンにあたってはサイレントスタートを心がけており、お祝いの花ももらわず、告知するのはインスタグラムのみだ。
「オペレーションが整っていない初期段階でたくさんの方に来ていただいてもうまく対応しきれず、満足度を下げてしまうことにもなりかねません。『ここ何?』と思ってもらって、徐々に来ていただく、そういうペースのほうがあっていると感じています」
現在は客単価約3,000円、来店客数1日平均50人、滞在時間1〜2時間、13坪25立ち席、月商400万円程度で推移。ひとまずは月商600万円を目標にしている。
コの字カウンターの使い勝手について伺うと「ドリンクの冷蔵庫は、スタッフが訪れるお客様に背を向けずに済むよう、入口正面内側に入れるべきでした。また、内側のカウンター下には棚を作ることで、収納スペースをうまく確保できたと思います」と改善できる点があったと話す。
画像を見る朴三淳の蔘鶏湯の認知、ブランド価値向上を目指し大阪と関東でフラッグシップの出店も計画
企業としては年商4億円を超えるなど、勢いを増しているSOME GET TOWN。今後全店舗のメニューや価格などのリニューアルを検討しているほか、大阪で一つ、関東で一つ「入ル」ブランドのフラッグシップ店を作りたいと考えているそうだ。
「朴三淳の蔘鶏湯の認知、ブランド価値を高めるためには『あそこにある、あれ』と思ってもらえるくらいにならないと。朴三淳の蔘鶏湯のブランドを高めることを念頭に、今後やれることをやっていきたいですね。もちろん、海外展開も考えています」
事業の目的がしっかりありながらも、スタッフにもさまざまな経験をしてほしいとビジネスを展開している山崎氏。働く人も、お客さんも「みんなが楽しい」を実現するバランス感覚の良さが光る。
『韓国スタンド@』
住所/東京都目黒区鷹番3-12-3 真田ビル1F
電話番号/03-6451-2809
営業時間/17:00〜24:00(土日祝16:00〜24:00)
定休日/月曜
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