飲食店ドットコムのサービス

マクドナルドが「都心型価格」適用店舗数を拡大。ビッグマックは通常価格より50円高く

LINEで送る
Pocket
follow us in feedly

画像はイメージ。画像素材:PIXTA

画像を見る

日本マクドナルドは7月19日から、都心部に立地する184店舗で価格を見直した。これまでも都心店では通常店とは異なる価格設定をしてきたが、いわゆる「都心型価格」を適用する店舗が拡大した形だ。今回は、『マクドナルド』の都心型価格の仕組みや、他社の導入事例を紹介する。

【注目記事】初の立ち上げで月商700万円達成の渋谷『大人気』。集う人を幸せにする兄弟の唯一無二の店づくり

『マクドナルド』が適用店舗数を拡大した「都心型価格」とは?

日本マクドナルドはこれまでも、空港や駅、遊園地、サービスエリアなどの特殊立地店のほか、都心部の店舗を含めた約40店舗で、賃料や人件費などの店舗運営コストをふまえた「都心型価格」を設定していた。日本全国に約3,000店舗を展開する日本マクドナルドは、そのうちの約6%にあたる184店舗において、7月19日から通常店とは異なる都心型価格を適用。エリアによっては近い距離の店舗間で値段が異なることもあるため、困惑する消費者も少なからず出てくると思われる。

なお、『マクドナルド』の店舗には、通常店、準都心店、都心店、特殊立地店の4種類があり、都心店と特殊立地店で都心型価格を適用している。各種店舗の価格例は下記のとおり。

・ビッグマック:通常店450円、準都心店470円、都心店・特殊立地店500円
・マックフライポテトM:通常店330円、準都心店340円、都心店・特殊立地店370円
・マックシェイクM:通常店220円、準都心店230円、都心店・特殊立地店250円

画像はイメージ。画像素材:PIXTA

画像を見る

【注目記事】『下北六角』16坪で月商1,100万円超え。2TAPSの「勝利の方程式」を探る

「都心型価格」を導入している大手外食チェーンは『マクドナルド』以外にも

『マクドナルド』以外にも、都心型価格を設定している大手外食チェーンは多い。都心型価格は、チェーンによっては「地域別価格」という名称で表現される。賃料や人件費、食材などの高騰を背景に、店舗経営コストの高い店舗において、通常店とは異なる価格設定をするという考え方は同じだ。

たとえば、同じく7月に価格改定をした『リンガーハット』でも、東京23区と沖縄、北海道では通常店舗とは異なる価格設定にしている。すかいらーくグループは、『ガスト』と『バーミヤン』で2022年7月に地域別価格を導入した。『ガスト』では「から好し定食(から揚げもも4個)」が都市型で869円、その他地域で759円。『バーミヤン』では「海老のチリソース」が関東圏で824円、その他地域で803円となっている。また回転寿司チェーンの『スシロー』『くら寿司』『かっぱ寿司』『はま寿司』でも、適用店舗数はそれぞれ異なるものの、店舗別の価格設定を導入している。

立地によるコストを鑑みて、店舗ごとに価格を変えるのは合理的だ。店舗運営コストの状況次第では、今後も都心型価格や地域別価格を導入するチェーンが増えてくるとみられる。

▼参考
日本マクドナルド株式会社「都心型価格の適用店舗再編のお知らせ」
株式会社リンガーハット「『リンガーハット』価格改定のお知らせ」
株式会社すかいらーくホールディングス「価格改定のお知らせ ガスト・バーミヤンで地域別価格を導入」

この記事は役に立ちましたか?
はい いいえ
Pocket
follow us in feedly
飲食店ドットコム通信のメール購読はこちらから(会員登録/無料)
飲食店ドットコム ジャーナルの新着記事をお知らせします(毎週3回配信)
富江弘幸

ライター: 富江弘幸

ビールライター、編集者。出版社などでライター・編集者として活動し、中国留学、英字新聞社勤務などを経てビールライターに。ビアジャーナリストアカデミー講師も務める。著書に『教養としてのビール』(SBクリエイティブ)。https://localandbeer.com