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ヒットメーカーの新店、溜池山王『溜池カドヤ』がとった「ライバルと戦わない」戦略

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フードは330円、440円、550円、660円(すべて税込)のつまみと日替わり定食で構成

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ライバル店を気にするよりも、エリアや客層に合わせた店づくりに注力したい

これまでにも多くの店舗を手掛けてきた大谷氏が、特に重要視しているのがエリアの分析だ。『溜池カドヤ』が出店した溜池山王駅付近は、近所のコーヒーチェーンが土日を定休日にするほどの典型的なビジネス街。しかも駅の周りに飲食店が少ないため、ランチと仕事終わりに一杯やれる定食居酒屋の需要は十分に見込める。蕎麦屋よりも客単価が期待できることも、定食居酒屋への業態転換にゴーサインを出した理由だった。

そんな大谷氏だが、競合となる近隣の飲食店についてはあまり調査しないという。

「流行り廃りもありますし、近隣の店を調べてもあまり意味がないと思っているんです。競合に勝つことよりも、お客様との共感を生み出すほうがよっぽど大事です。競合の動向に惑わされず、エリアの客層に合わせて店のクオリティを高めることに注力しています」

店長・嶋田氏(左)とスタッフたちも和気あいあい。笑顔の絶えない店だ

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客層の徹底的な把握に基づいて行った決断のひとつが、完全キャッシュレス化での運営だ。最近では珍しくないが、オペレーションなどに問題はないのだろうか。

「溜池山王は現役で働く方が大多数のエリアのため、やはりキャッシュレス決済がハマりました。大体の決済方法が使えるシステムなので、今のところ特に不満の声は上がっていません。そういう時代ですしね。なにより、売上の管理が圧倒的に楽になったので導入してよかったです」

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KT 東京都 その他 既存店舗なし
貴重なお話が聞けるとても良い記事で、とても勉強になります。また、励みになりモチベーションアップします。いつもありがとうございます。
2024年08月07日 17時29分01秒
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松嶋三郎

ライター: 松嶋三郎

フリーランスのライター。堅いネタから柔らかいネタまで、週刊誌やビジネス誌など紙・Web問わず多数のメディアで執筆中。「書く記事はジャンルも内容も媒体も食わず嫌いしない」がモットー。 https://twitter.com/matsushima36