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西荻で人気沸騰の立ち飲み×中華ビストロ『ルポン』が恵比寿に! 突破口は“街の共通点”

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アヒルの卵黄の塩漬けのシュレッドをトッピングした「尾付海老の黄金マヨネーズソース」(858円)

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「小皿」「お試し」で満足度と利益率UP。コミュニケーションも必須

実際のサービス面に目を向けると、『ルポン 恵比寿』では西荻店のメニューを、価格はほぼそのままにポーションを7割ほどに小さくして提供している。立ち飲み客には、少人数でいろいろな料理が楽しめる小皿スタイルが好まれること、そして恵比寿という土地柄「安くて満腹になる」店よりも、「おいしくて楽しい」店を求めるお客が多いことを見越してのアプローチだ。

恵比寿である以上クオリティの確保は絶対だが、裏を返せば「確かな満足感が届けられれば、価格競争には陥らない」と野口氏はポジティブに捉える。

「いいものを提供すれば、価格を気にするお客さまが少ないのは恵比寿の良さ。とはいえ立ち飲みの場合、その満足度を生むのは『おいしさ』だけでなく『人』との2軸です。お客さまには積極的に声をかけ、お客さま同士のコミュニケーションをつなぐ意識は常に持っています」(野口氏)

対面カウンターや小皿提供を武器に追加オーダーを促す他、今後、より推していきたいというオレンジワインには20mlの試飲サイズを設定。飲み比べの提案や好みのフィードバックをきっかけに、次の会話につなげるなど工夫も散りばめている。

メニュー例。現在は認知拡大のため、恵比寿の相場よりも低めの価格設定。20mlワインはグラスの1/5量で価格は1/3。それでも飲み比べの満足度は高いという

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続く『ルポン』の街づくり計画

まずは恵比寿店で月商700〜800万円を上げるのが当面の目標だ。最終的に目指すのは1,000万円。この規模・スタイルでの成功実績ができれば、またロールモデルにしてさらに横展開する計画だという。

「きちんと稼げれば人材も集まってくる。そのためにも、この街の中でのつながりを着実に増やし、まずは街に根付いていきたい」(野口氏)

「『恵比寿に来たら、とりあえずルポン』、そんな店になりたいですね。恵比寿の酒場、『本格中華×ワイン』、立ち飲み⋯⋯いろんな“入口”になれれば」

飲食店を中心にした二人の壮大な街づくり計画はどのような道を歩んでいくのか、引き続きウォッチしたい。

二人の様子からも気心知れた関係性が伝わる。将来的には西荻店をセントラルキッチンにし、昼間しか働けない需要も受け入れる計画も

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『ルポン 恵比寿』
住所/東京都渋谷区恵比寿西1-7-13 日基ビル1FA号
電話番号/03-6277-5866
営業時間/15:00〜24:00
定休日/不定休
坪数・席数/11坪・立ち飲み25〜30席

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山本愛理

ライター: 山本愛理

フリーライター・エディター。WEBを中心に食にまつわる記事を執筆。 昔ながらの喫茶店から星付きレストランまで、美味しいものを通して幸せな時間を提供してくれる人の声と熱を届けるのが好き。空いた時間はもっぱらカフェ巡り。