川崎の新店『富治』が初月売上1,500万円を達成! チェーンに勝てる和食居酒屋のつくり方
月商1,600万円の大繁盛店『鮮魚と炉端焼き 魚炉魚炉(ぎょろぎょろ)総本店』をはじめ、川崎を拠点に9店舗を運営する株式会社Sunrise。コロナ禍以降、出店ペースを加速させ、2024年には『魚炉魚炉』ブランド2店舗を川崎と横浜に出店し、勢いに乗っている。
そして、2025年2月18日に新業態店『焼鳥と蕎麦 富治TOMIJI』を、川崎駅東口へドミナント出店。50坪100席で3月には、いきなり月商1,500万円を叩き出した。そこで川崎出身の代表・菊池厚志氏(35歳)に、川崎エリアで勝てる店づくりについて話を聞いた。
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酒飲みニーズ拡大のため焼鳥を導入、蕎麦も見直し大箱へ挑戦
『富治』の立地は駅東口の繁華街エリア、道を挟んだ向かいには同社売上No.1の『魚炉魚炉 総本店』がある。同店は、連日満席でお断りも多発していたため、あふれた客を逃したくなかった。ただし、『富治』の出店理由はそれだけではない。
「会社のミッションで、『100年続くブランドをつくる』を掲げています。『魚炉魚炉』は、昔から需要のある海鮮居酒屋なので、おそらく10年後も生き残っていけると思っていて。焼鳥も同じ、10年前に人気の焼鳥店は今も流行っているじゃないですか。そう考えると、海鮮の店の反対側に焼鳥の新ブランドをつくりたかった」
『富治』のもう一つの柱は「蕎麦」。株式会社Sunriseは2023年より川崎駅西口で『十割蕎麦 天ぷら 相馬庵』を営業し、蕎麦居酒屋業態のノウハウを持っていた。だが今回は、ファミリー層も多い西口とは異なる飲み屋街での出店。加えて、16坪・38席の『相馬庵』に対し、『富治』は50坪・100席の大箱である。
「鳥料理と蕎麦は小箱なら売れるけど、大箱では難しいと思っていました。そこで、酒を飲むイメージを付けやすい『焼鳥と蕎麦』で集客を図ろうと。コンセプトも、『相馬庵』の“お酒が飲める蕎麦屋”から“蕎麦屋がやる焼鳥が旨い居酒屋”に変えました」
そのため蕎麦も改良した。
「『相馬庵』の十割蕎麦は少し重たい印象なので、『富治』では酔っぱらった後でも食べやすい二八蕎麦に変更しました。『相馬庵』は十割蕎麦に合わせて、つゆも濃い目。そこで二八蕎麦用に、ジャブンと麺をつゆに入れても、いい塩梅(あんばい)になるようにしました。〆でズルズル食べるから、軽くしたイメージですね」
板蕎麦をみんなで囲み、それぞれ好きな味のつゆで食べる「囲み蕎麦」スタイルにしたのも、「居酒屋」であることを強調するためだ。
