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「福井県美浜町」テーマで坪月商55万円。丸の内『サカバ ミハマ』のお客も喜ぶ“仕込み術”

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『サカバ ミハマ トーキョー』を運営する株式会社fun function『熟成魚場 福井県美浜町』統轄店長の島元隆太氏

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2006年創立の株式会社fun function(ファンファンクション)は、優良な食材が眠る地方の町に着目し、自治体公認の「アンテナショップ型居酒屋」を手掛け、コロナ前から脚光を浴びた外食企業。現在は『ご当地酒場 北海道八雲町』『佐賀県三瀬村 ふもと赤鶏』など、都内で31店を運営し、2024年7月には西新宿『サガノサカバ』をオープンした。

今回取り上げるのは日本橋『熟成魚場 福井県美浜町』から派生した店舗、丸の内エリアの『サカバ ミハマ トーキョー』(以下、『サカバ ミハマ』)。20坪・40席の規模ながら、月商1,100万円・坪月商55万円以上を叩き出す繁盛店へと成長を遂げた軌跡について、同社『熟成魚場 福井県美浜町』統轄店長の島元隆太氏(33歳)に聞いた。

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東京駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩30秒のガード下で営業

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東京駅から徒歩2分、大手町駅から徒歩30秒のガード下で営業

東京のド真ん中で営む『サカバ ミハマ』は、2015年開業の『熟成魚場 福井県美浜町』の進化版という位置づけ。開店したのは2021年7月、時短営業を強いられ、お酒の提供もままならないコロナ禍だったが、アフターコロナを見据えて立ち上げた「勝負の店」だ。

「『熟成魚場 福井県美浜町』は、魚の熟成文化がある同町の刺身、郷土料理のへしこ、焼きサバ寿司、越前蕎麦などをそろえ、また日本酒も福井県のものをセレクトするなど、ご当地酒場としてお客さまから高い評価をいただいています。一方で、調理難易度の高い料理が多く、スタッフの負担が大きかった点が課題でした。だから、少しの工夫でオペレーション効率を上げて、店舗展開できるような店をつくりたかった。そこで『サカバ ミハマ』では満足度を落とさず、オペレーションを簡略化しました。それが勝因かなと思います」

グランドメニューは34品。客単価は5,000円で丸の内の相場感ではリーズナブルな印象

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そのため美浜町の熟成魚の加工場に依頼し、店舗での仕込みの負担を極力減らした。たとえば「五日間熟成 アジフライ」(一尾759円)で使うアジ。これまでは包丁での開きから厨房で行っていたが、今は加工場で開いたものが届く。同様にランチの定食などで扱うブリも、現地でフィーレ(三枚おろし)にした柵の状態で送ってもらうようにした。

「煮穴子の炭火焼き」(1,870円)も美浜町の加工場で下処理。店で煮付け、焼いて仕上げる

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「営業前にしっかり準備ができれば、料理人を問わず、安定しておいしいものが出せる。また、その分サービスにも力を入れられて、お客さまの満足度が上がるという考え方ですね」

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小林智明

ライター: 小林智明

埼玉県出身。情報誌の編集プロダクションを経て、2006年にライターとして独立。食、旅、スポーツ、エンタメなど多岐にわたり取材・執筆活動を展開中。グルメ取材はラーメン店を中心に計500軒を突破。好きなお酒は辛口純米酒。