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恵比寿の“ちょっといい居酒屋”『ゆうゆ』。成功の鍵は、引き算オペレーションとスタッフ成長力

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恵比寿駅から徒歩12分。駅から遠い立地ながら舌の肥えた地元客に愛されている

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スタッフへの期待と信頼が新店成功の鍵に

ハードづくりを第一に掲げる御幸さんだが、出店にはスタッフの成長も欠かせない。恵比寿『ゆうゆ』の立ち上げに関しては、『求人飲食店ドットコム』を通じて入社した桶田裕太さんの存在が大きかったと語る。

元々はリファラル採用を中心に信頼できるスタッフを集めてきた御幸さん。しかし、「チャラくない、硬派な飲食関係者が集まる印象があった」という理由から『求人飲食店ドットコム』を利用し始めたところ、求人掲載直後に飲食経験10年の桶田さんが面接に現れたという。

恵比寿『ゆうゆ』の店長を務める桶田裕太さん。2026年の独立を目指して店舗運営を牽引

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「彼は真綿のように技術を吸収し、厨房を任せられる存在に成長しました」と高く評価する御幸さん。「能力が高く、店を任せられる存在だと直感しました。2番手に置くのはもったいない。独立を控えた彼に、店舗立ち上げの経験を積ませてあげたいとも思いました」。この決定は、桶田さんのポテンシャルを最大限に引き出すためのものだった。

「桶田は責任感が強く、難しいことに挑戦したがるタイプ。やめとけとアドバイスすることも多いですが(笑)。しっかりやってくれて嬉しいです。独立前に『良い経験してんな』と少し羨ましくも思っています(笑)」

こうした信頼関係が、店舗の成功を支えているのだろう。

メニューはお造りを中心に焼きもの、揚げものなど日替わりで約40品を用意

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恵比寿『ゆうゆ』は、居酒屋2号店として渋谷『うゆう』と同様のメニューを展開しつつ、藁焼きを導入。排気の問題で『うゆう』では実現できなかった調理法だ。これが功を奏し、客単価は1,000円アップ。藁焼きならではの香ばしさ、迫力満点の調理風景といった付加価値が魚介類の新鮮さを際立たせ、恵比寿のグルメ層から高い評価を得ている。

「お造り少しずつ盛り合わせ」(1,705円)。目の前で炙った神津島 黒ムツ藁焼きなど洗練された技術も光る

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佐藤 潮.

ライター: 佐藤 潮.

ミシュラン三つ星店から河原で捕まえた虫の素揚げまで、15年以上いろいろなグルメ記事を制作。酒場系の本を手掛けることも多く、頑固一徹の大将に怒られた経験も豊富だ。現在、Webのディレクターや広告写真の撮影など仕事の幅が広がっているが、やはりグルメ取材が一番楽しいと感じている。